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【X51.ORG連載】

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――今、話題のオカルト映画を、オカルト界の雄、X51.ORGが斬る!

「これは実話である」という、オカルトファンにとって魅惑の惹句から始まるこの『ディアトロフ・インシデント』は、なるほど、見た後で実際に事件について調べずにはいられなくなる、久々に興味深い“実話系”オカルト映画である。  

 事件のモチーフとなる話は1959年、ロシア西部のウラル山脈で起きた9人の登山者の遭難事故。極寒の雪山に登山したウラル工科大学の学生らが連絡を絶ち、二週間後、山の斜面で不審死を遂げ、全員が遺体となって発見されたという謎多き事件である。しかしこの「ディアトロフ峠事件」は今までロシア以外でほとんど語られれないまま封印され、公開された情報は極端に少ない。

 その背景には当時の旧ソ連体制下の隠蔽体質もあるはずだが、そもそもが単なる遭難事故であるならば、機密にする理由もないはず。そこで人々は疑った。学生達は同地で頻繁に目撃されるUFOやイエティ、あるいは軍やKGB(ソ連国家保安委員会)の「秘密実験」など、何かとんでもないものに襲われたため、事件は当局が隠蔽したのではないかと。  

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 事実、90年代に入りロシアの情報公開(グラスチノチ)ともなってようやく公表された事件の調査報告は、断片的ながら、やはり異常なものであった。遭難した9名はまるで突然現れた何かに怯えテントから飛び出したように、下着や靴下など着の身着のままの姿で、散り散りに凍死(低温症)していたのだ。テントはなぜか内側から引き裂かれ、さらに何名かは「交通事故のような途方も無い力」に襲われて肋骨や頭蓋骨を損傷していたにも関わらず、目立った外傷や、誰かと争ったような形跡はなかった。さらに、1人は舌を引き抜かれ、またある者は強い放射能を浴びていた……等々、現場の異常性を上げれば枚挙に暇が無い。にも関わらず、結局当局が最終的に記した事故原因は「抗しがたい自然の力により」とだけ書かれ、事件は様々な疑問点を残したまま強制的にケース・クローズド(調査終了)されたのだった。  

■60年間の封印を解き、伝説の事件が鮮明に蘇る!

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 そして事件から約60年。この封印された事件を映画化した本作品は、現代のアメリカの学生が事件の真相を探るべく、現地に飛ぶところから始まる。中心となるのは心理学を学ぶホリーと、映画撮影を学ぶジェンセン。作品は「映画を撮る人を撮る映画」というモキュメンタリースタイルで、事件を当事者の視点から追体験させるような、臨場感と緊張感を生んでいる。

 ロシアに飛んだ撮影チームは、手始めに事件の唯一の生き残りであるユーリ(登山途中で引き返した唯一の生存者)や遺体の第一発見者の老婆を尋ねるが、現地では、いまだこの事件が不気味な余韻を残していることを知る。そして期待と不安を抱きつつ、撮影隊は山に登り始めるのだが、そこで彼らは信じがたい現象に巻き込まれて行く……。  

 映画の冒頭に描かれる通り、この事件の舞台となるウラル山脈の一峰は、もともと同地に暮らす先住民、マンツィ族が“死の山(コーラット・サイキール)”と呼ぶ聖地であった。古くからUFOやイエティの目撃地としても知られ、2011年にはイエティ(雪男)の毛髪が発見されて世界的注目を浴びたり、昨年にはあの歴史的な巨大隕石墜落事故とUFO目撃が起きている。さらに1950年代にはソ連の秘密核実験施設の存在と事故が噂され、通称「ロシアのエリア51」とも呼ばれてきた。つまり、ウラル山脈一帯はこの遭難事故を抜きにしても、そもそもがオカルト的には話題十分なエリアなのである。  

 そんな危険な雪山を舞台に、撮影隊は、イエティ、UFO、陰謀、神話といった事件や土地に関するあらゆる仮説と伝説を吟味しながら、オカルト満漢全席状態の不穏な登山を続けて行く。そして迎える衝撃のクライマックス。そこにはオカルトファンならきっと誰もが知る、あのまさかの「大ネタ」が待ち構えているのだ。雪山の奥深くに隠された小さな、重い扉。その固い封印が解かれたとき、撮影隊が見たものとは一体何なのか。ヒントは、1943年のアメリカーーーその答えを劇場で知るとき、あなたは既に1959年「ディアトロフ峠事件」の、“目撃者”となっている。
(X51.ORG)

■『ディアトロフ・インシデント
【STAFF】監督:レニー・ハーリン/脚本:ヴィクラム・ウィート/製作総指揮:ボリス・テテレフ、マークC.マニュエル
撮影:デニス・アラルコン・ラミレス/音楽:ユーリ・ポテイェンコ/編集:スティーヴ・ミルコヴィッチ
【CAST】ホリー・ゴス、マット・ストーキー、ルーク・オルブライト、ライアン・ホーリー、ジェンマ・アトキンソン
8月10日よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
配給:『ディアトロフ・インシデント』上映委員会

記事は、ハピズムより

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