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画像は「SPACE.com」より

 クリエイティブなプロジェクトに対し、クラウドファンディングによる資金調達を行うウェブサイト『キックスターター』において「1万円で購入できる3Dプリンターのプロジェクト」が見事目標金額をクリアした。

 ちなみに、3Dプリンターとは、あらかじめコンピュータ上で作られた三次元のデータ(3Dデータ)を実際に再現するもの。

 低価格化が進む3Dプリンターの背景には、2009年に、現在大半の3Dプリンターが採用している、ストラタシス社が取得した「熱溶解積層法」の特許が20年を経て失効した、ということが挙げられる。そして、まさにこの年が格安3Dプリンター時代の幕開けとなったわけだ。


■3Dプリンターの生みの親は日本人だった

 ちなみに、1970年代後半に始まった3Dプリンターの研究において、初めて特許申請したのが、日本の若き研究者であったということはあまり知られていない。その研究者とは、当時、若干30歳だった名古屋市工業研究所の児玉秀雄さんである。1980年、児玉さんは特許を申請するも、日本企業はどこも相手にせず、米国企業に先んじられてしまったのだ。

 発明にありがちな話だが、日本の保守性のあらわれというか、誠に残念な話である。


■スーパー不要の時代が来る!?

 3Dプリンターの普及によって、3Dデータが作成できるソフトとスキルさえあれば、自分が欲しいものを細部にまでこだわって入手できる時代になった。ただ、現時点では、そのソフトとスキルが高いハードルとなっているため、近い将来、その高い壁がなくなれば「コップ・歯ブラシ・ハンガー」など、ちょっとした日常生活品は、誰しもが近所のスーパーでなく自宅の3Dプリンターでまかなえる時代が来るだろう。

 そしてさらに今、3Dプリンターは宇宙開発の分野にも進出しているのだ。


■NASAが3Dプリンター実用化に向けて先陣を切る!

 10月1日、米航空宇宙局(NASA)が来年度、国際宇宙ステーションへ3Dプリンターを投入する計画であると、BBSニュースは伝えた。NASAが導入しようとしている3Dプリンターは、靴箱ほどの大きさしかなく、外形は金属製で、フロントのガラスを通して内側が見えるようになっているものだ。

 現在は導入向けての準備段階であるが、3Dプリンターが実際に運用されれば、宇宙ステーション内に使われている交換部品の約30%を作ることができると推定されている。また、宇宙空間において、部品や工具が壊れたり、想定外に不足したものが出ても、その場でプリントし、補充することができるとなれば、その恩恵は計り知れない。ゆえに、この計画はNASAにとって、将来のミッションコスト削減に役立つ可能性が極めて高く、膨大な資金がかかる宇宙開発には、まさに奇跡の助け舟になることだろう。

 ただ、地上と異なる無重力状態で使用するにあたり、過酷な環境負荷にも耐え、不安定な状態においても安全に作動することが要求される。開発にあたりNASAは、2010年に、3Dプリンターのベテラン技術者を、エイムズ研究所より集め設立した『Made in Spce』と協力し、4回にわたる微重力状態でのテストを繰り返し、ようやく完成させたのである。2014年、スペースXファルコン9ロケットに乗せて、国際宇宙ステーションへ搬送される予定だ。

動画は、「You Tube」より。2:00あたりに、実際に試作したものが紹介されている

■3Dプリンターが火星探索ミッション遂行のキー

 1970年、アポロ13号の宇宙飛行士達は、壊れたものを自らの手でつぎはぎして直さざるを得なかったが、それも昔の話。3Dプリンターの登場によって、宇宙開発が進むことは間違いない。まずは宇宙ステーションでの稼働だが、じきに月へ、火星へと活躍の場を広げて行くだろう。

「火星へと出発し、月に戻って、さらに小惑星へ向かうような時、宇宙飛行士達がプリンター機を持っていくことが、ミッションの成功のために、さらに重要になっていくだろう」と、Made in Spaceの共同創設者、 Jason Dunn は語る。
 
 宇宙飛行士のために開発されたボールペンが地上に逆輸入されたように、宇宙ならではプリントで制作されたものが、また地上に新しいプロダクトをもたらすかもしれない。
(アナザー茂)

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