>  > 青い肌を持つ男・ポールさんの孤独な人生
ボディ・ブルー 青い人間たち【前編】

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ポール・キャラソン

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青い顔

――あなたはご存じだろうか。この世に“青い顔”の人間がいるということを。また、青い顔になってしまったことで、限りなく悲しみに近いブルーな人生を送った男がいたことを。トカナではそんな孤独な男の死を偲び、青い顔にまつわるエピソードについて前・後編にわたりここに記す。


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画像は、今年の9月に亡くなったポール・キャラソン氏。「it THING」より

 今年の9月23日、写真の米国人男性、ポール・キャラソンさんが心臓発作により62歳で亡くなった。彼は、顔を真っ青にペイントした有名なパフォーマンスグループの一員ではない。正真正銘、彼の肌は青かったのだ。

■美しい肌を求めた結果が生んだ悲劇

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画像は、TODAY Newsより。若かりし頃のポールさん。

 ポールさんの肌が青く変色し始めたのは、今から15年ほど前のこと。当時、父の死によるストレスからくる皮膚炎に悩まされていた彼は、ある雑誌の広告に、「コロイド状銀が健康と若返りをもたらす」という記述を見つけたという。

 コロイド状銀とは、抗バクテリアの性質を持つといわれる微細な銀粒子を液体に混ぜたもので、1990年代から「天然の抗生物質」等として販売されており、日本でもネット販売されていた。しかし、ポールさんのように、長期間の服用を続けたことで、体内に銀が蓄積し、皮膚だけではなく眼や爪つめなど、全身が薄青い銀色に変色する可能性があるとして、カナダやオーストラリアは被害事例をまとめる処置を取るなどしている。

 しかし、そんな副作用があるとは知らなかったポールさんは、雑誌の広告を見て、自分で調合したコロイド状銀の水溶液10オンス(約280グラム)を“美しい肌に戻る”と信じ、毎日欠かさず服用していたのだという。

 そして10年以上服用を続け、真っ青な顔になってしまったポールさん。

 ……しかし、習慣とは怖いものである。ポールさんは、少しずつ青くなる肌の変化にまったく気がつかず、たまたま家に訪問してきた友人に顔の青さを指摘されてやっと青さを自覚したのだという。

 だが、ポールさんは自覚しても薬を飲むことをやめなかった。薬を手放すのが怖かったのかもしれない。「胸やけや関節炎の不調が改善している」と言って摂取を続けたという。そして、ついには全身が真っ青になってしまったのだ。

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