>  > サルにお金の使い方を教えたら……

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実験

 みなさんは、貨幣というものを理解し、それを扱うことができる存在は人間に限られると思っていないだろうか。動物の中には、自分の縄張りなどを「所有する」という意識を持つ種も確かにあるものの、それを何かと交換したり、好みのものを得るために貨幣を使用するはずなどないと考えられてきた。

 「経済学の父」とも呼ばれるアダム・スミスも、「ある犬がほかの犬と、公平で計画的に骨の交換をしているところなど誰も目撃したことはないだろう」と語っており、貨幣を用いた交換を行うことができるのは人間だけであると確信していた。

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 しかし、New York Times紙によって2005年6月に報じられた研究を見る限り、その常識はもはや通用しなくなっている可能性がある。イェール大学の経済学者であるキース・チェン氏と、心理学者のローリー・サントス氏のコンビが、イェール=ニュー・ヘブン病院で行った研究を紹介しよう。彼らが行った実験とその結果は、全世界に衝撃をもって受けとめられた。


■経済学者と心理学者がサルに対して行った実験とは

 イェール大学の学者コンビは7匹のオマキザルに貨幣の使い方を教える実験を行った。オマキザルは中南米に生息し、長い尻尾と細身が特徴の茶色いサルだ。オマキザルは小さい脳しか持たず、通常彼らの意識のほとんどは食べ物か性交に向いているらしい。

 多くの人が経済と聞いてまず思い浮かべるのは、インフレ率の推移や為替レートの変動などであって、それとサルを結び付けて考えることなどないだろう。しかし学者コンビによると、経済学とは「本質的にはインセンティブ(動機付け)の研究であり、そのインセンティブに対して人間が(おそらくサルでさえも)どのように反応するかということを探る学問なのだ」という。

 まず学者コンビはオマキザルに対して、硬貨(銀色で中心に穴が開いた1インチの円盤)を与え、それと引き換えにブドウやゼリーなどの好物を手に入れることができる環境をつくり、数ヶ月をかけて硬貨が食物と交換できることを教えた。

 また毎日12枚の硬貨を与えるようにして、その「財産」のやりくりを彼らに任せる(いつでも自由に食物と交換できる)状態に置いた。また、ブドウやゼリーは一体何枚の硬貨と引き換えに手に入れることができるのかも理解させることにより、言わば「価格の概念」も学ばせた。

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 次に学者コンビは、価格の操作を試みる。彼らはオマキザルに対して、これまで1つのゼリーを得るために1枚の硬貨が必要だったものを、1枚の硬貨で2つのゼリーを与えるようにしたのだ。するとオマキザルたちは、他の食物よりも好んで「価格の下がった」ゼリーを求めるようになったという。

 なんと、「物の価格が下落したとき、人々はそれをより多く購入する(需要が増える)」というマクロ経済学の最も基本的な理論がここに表われたのであった。

 また、学者コンビはギャンブルに関する実験も行っている。まず、オマキザルに対して一つのブドウを与えて、それをそのまま食べるか、もしくは賭けの元手として、コイン投げによってさらなるブドウを得るかを選択させるようにした。当然コイン投げが当たれば、ブドウは2つになるが、外れた場合は1つも食べることができなくなってしまう。

 そして結果から、オマキザルは損失の可能性よりも獲得の可能性を好むことが判明する。オマキザルたちは、ギャンブルする方を好んだのである。

 さらに実験を通して学者コンビは、オマキザルが意図的に硬貨を節約することがない点や、その一方で他者の硬貨を盗む行為にも及ぶ事実に気付く。しかし彼らはそれ以上に驚くべき、にわかには信じ難い光景を目にしていたのだ!

コメント

1:赤岡龍男2016年1月25日 22:32 | 返信

前頭葉の影響か?気をつけたい。

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