>  > しゃべる犬!?「疲れた~」「お腹空いた~」

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杉田彬

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画像は、「POPULAR SCIENE」より

 ペットとしての犬は家族の一員、そんな考えはいまや当たり前のようになりました。この物言わぬ家族と一緒におしゃべりしてみたいと夢見た人も多いはず。そんな夢をかなえる装置がまさに実現しようとしているということで、にわかに話題を集めています。「No More Woof」と名付けられたその装置、現在まさに開発中で、クラウドファウンディングサイトで出資を募っています。しかし「Popular Science」が12月19日に報じたところによると、どうもその性能は眉唾もののようです。

 その装置を開発しているのは、NSID (the Nordic Society for Invention and Discovery) というフィンランドの企業です。その企業のプロモーションによれば、脳波計測機がついたその装置は、犬の頭に装着することによって脳波を調べ、そのパターンからいくつかの感情を読み取り、人の言葉にしてスピーカーから出力してくれるようです。その内容は「疲れた~」とか「お腹が空いた~」など、まだ4パターンほどしかありませんが、それでも十分にすごいですね。ただ、このプロモーションビデオを見ていても、実際にその装置が作動している様子は見て取れません。そもそも、脳波を計測することによって犬の感情を知ることは可能なのでしょうか?

動画は、You Tubeより「No More Woof」の説明

 脳や神経生理学を専門とするデューク大学のルーバー教授の話によりますと、複雑な感情をこの程度の装置で解析するのは不可能ということです。確かに、眠っている様子などのいくつかの脳の状態については表層的な脳波の測定で読み取ることは比較的容易なようですが、たとえば空腹の感情については脳の奥深くにある視床下部によって司られているため、通常の脳波計測では読み取れないとルーバー教授は述べています。つまり、映像に出ているような簡易的な装置では犬の感情を読み取ることは不可能なようです。でも、だからこそ高度な計測装置を作るために、彼らは出資を募っているとも考えられないでしょうか。

 そう、良い装置があればできる…というわけでもないようです。動物の神経医学を研究するコロラド州立大学のパッカー准教授は、日頃から動物の脳波測定には苦労しているといいます。専門に研究する機関にある装置ですら、動物の脳波の測定には厳密な注意が必要なわけです。なにしろ動物には毛皮があります、その毛皮の上から脳波を測定することはできないので、毛を取り除いたりしなければなりません。(あれ? プロモーション映像ではおもいっきり毛皮の上から装置をつけているような…)さらに、犬は人間と違い頭蓋骨の中に薄い筋肉があるため、脳波の測定はより難しくなるとパッカー准教授は指摘します。

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