>  > なかなか死ねない“失敗死刑”の恐怖=アメリカ

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 日本人の9割近い85.2%の人が死刑制度に対して肯定的であることが2万9334人を対象にしたリサーチパネルで明らかになったが、先進国で死刑制度を導入している国は日本とアメリカだけである。

 アメリカでは、ロイター通信が2013年9月に報じた世論調査によると、肯定派は約6割と1972年以来で最も低い数値を記録したことが明らかになった。この背景には、えん罪のまま死刑執行された死刑囚の存在や、複数の州で2000年以降死刑が廃止されたことも影響している。死刑執行方法の研究にはどの国よりも模索してきたアメリカであるが、人道的かつ確実といえる方法が未だに存在しないことも、否定派が多い要因の1つである。コロンビア大学が、1973年から1995年までの約5,800件の執行記録を調べたところによれば、68パーセントにおいて深刻なミスが見つかったのだ。

「致命的なエラーは、1つのケースじゃない。数千と起きている。そして1つの州でなく、ほとんど全ての州で起きているのだ。死刑執行の過程で、非常にハイリスクなエラーが生み出されている。そのほとんどが人為的なミスによるものなのだ」と、コロンビア大学のジェームズ・リーブマン法教授はロイターの取材で語っている。たとえばこのような例だ。


■「電気椅子の処刑」の失敗・・・すさまじい臭いと煙

 電気椅子の処刑とは、2000ボルトの電圧をおよそ3分間かけることによって、内蔵に深刻なダメージを与え、死に至らせるというものだ。執行過程において、多くの生体機能を失うため、おむつの着用が義務づけられている。

 1996年に発表されたスティーヴン・キング原作の映画「グリーンマイル」は、1932年の大恐慌時代に死刑囚を収容した刑務所を舞台としたものであるが、作中において、印象的な電気椅子での処刑シーンがある。通常、受刑者は水を含んだスポンジを頭にのせ、通電性を上げて処されるのだが、意地悪な看守が、わざと乾いたままのスポンジを使い、受刑者は、なかなか死ねずに悶え苦しむという衝撃的な場面だ。しかし、これは現実に起きた事件なのである。

 1983年、アラバマ州で、ジョン・エバンス死刑囚は電気椅子による死刑が執行されようとしていた。すると、エバンス死刑囚の足に取り付けられた電極がショートし、燃え上がるという予期せぬトラブルが発生したのだ。左のこめかみ近くに取り付けた電極からも同じトラブルが発生したが、死に至るには電圧が足りず、脳がこげ、凄まじい臭いと煙が立ち上がり、顔を覆っていたフードの下から火花とともに、白煙が舞い上がった。直後、死刑はやり直されるも、エバンス死刑囚の心臓はそれでもまだ動いていた。3度目のスイッチが入れられたが、エバンス死刑囚がようやく息絶えたのは、それから14分後だった。これは死刑執行前の点検ミスという人為的な過失であった。

 2008年、最後まで採用していたネブラスカ州の最高裁判所が電気椅子による死刑を「異常な刑罰」として違憲判決を出したことにより、電気椅子の歴史は幕を閉じた。

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