>  > ユニークで不気味なホピ族のマスク

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形態と色彩、歴史と文化、道徳と非道、男と女……すべての垣根を越えて“美は不朽の正義”のモットーの下、ロンドン在住のゲイボーイ「ジュージー」が世界中の不思議なニュースから、思わず「ビューティフル&おもしろーーい!」と唸った話題をお届けします。

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画像は、「aljazeera」より。オークションの様子

 今回は昨年12月9日付けのBBCニュースで報道された、フランスのオークションに関する話題を紹介するわね。

 実は私、古美術商だった父の影響で考古学と美術史を学んだからオークションを見るのは大好きなの。何度もロンドンのオークションハウスへ行ったことがあるわ。粛々と紳士淑女が札を振り上げて競りをするんだけど、お高い正装の下に秘められた欲望はひしひしと感じられる奇妙な空間ですのよ。

 さて、この時フランスで行われていたオークションの目玉はアメリカンインディアンのホピ族とサンカルロス・アパッチ族に伝わる聖なる計24点のマスク(仮面)。

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画像は、「BBC NEWS」より。なんかホラー映画の殺人鬼とが被っていそうで怖いんですけど…。

 でもコレに対し、元々の持ち主であるホピ族とアパッチ族が、「ユネスコ条約に基づき、自分たちの宗教的・文化的遺産を販売しかも海外に流出させないでくれ」と、米大使館を通じて競売禁止を訴えたの。けれども。嘆願むなしくオークションは開催され、匿名のバイヤーに53万ドル(約5500万円)で売却されてしまったわけ。


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画像は、「aljazeera」より。これはかわいい、イカロスを連想するのは私だけ?

 もっとたくさん見たい人は、ここを覗いてみてね。→http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-22119146


■お面の購入者は何者?

でもね、11日の水曜日にその匿名の購入者が素性を明かしたの! アメリカのLAにある「アンネンバーグ財団」で、彼らは「コミュニティー」の継続・発展を目標とし、NPO(非営利団体)への支援活動をしているようね。 

 財団からの発表によると、これらの祭礼具は「正統な」持ち主(コミュニティー)の下にあるべきだとし、ホピ族とアパッチ族へ返還されるそう。これらの品々がコミュニティーにとって大変重要で、必要不可欠だと判断された結果ですって。


■アートを楽しむこと以上に大切な「文化」への敬意

 ちなみに、こうした民族系の物は「キュリオシティーズ(Curiosities)」と呼ばれて、世界中で取引されているのよ。「キュリオシティー(好奇心)」が複数型になることで、「好奇心をそそる物(珍奇物)」と解釈され、美術品ではなけれども、好事家には堪らない妖しい物を指す、骨董界では一般的な言葉なの。

 美術品や古代遺物、民芸品・工芸品は他文化圏の人にはアートに見えるかもしれないけれど、その物の本来の存在価値を理解した上で、敬わなければいけないものも多くあると思うの。日本のはしを頭にかんざし代わりにさしているロンドンっ子を見るとムカッとするの。それはご飯を食べるためのもので、あんたの汚い頭にさすもんじゃないわ! ってね。

 皆様もお気をつけてね、なにせ好奇心に駆られて手にしてみたら呪われてたりする物もあるようだから。イギリスのことわざで「Curiosity killed the cat」って言うのがあるの。直訳すると「好奇心が猫を殺した」となるんだけど、9つの命があるといわれる霊獣の猫でさえも、好奇心に駆られた時は向こう見ずで危険にあって死んでしまうのさという意味。「好奇心は身を滅ぼす・君子危うきに近寄らず」ってことなのね。

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■ジュージー・エレガンザ
ロンドン在住の30代ゲイボーイ。B型・いて座で、相方はイタリア人ファッションデザイナー。ロンドン大学で美術史と考古学を学んだ後、モデル、俳優、国際線キャビンクルー、ジュエリーデザイナー、旅行会社勤務等を経て、現在はフリーランスライター。英国スピリチュアル協会およびスピリチュアルヒーリング協会会員。得意分野はスピリチュアル・オカルト・ファッション・アート・骨董・歴史・フード・旅行など。

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