>  > 瞳に星型模様が出た意外な原因とは?

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 これは少女マンガの登場人物の話ではない。なんと、瞳の中に、光り輝くような星型の模様が現れてしまうという症例が、米国の医学雑誌「The New England Journal of Medicine」の最新号(1月23日発行)にて報告された。その詳しい症状、および発生メカニズムと原因とは一体どのようなものなのだろうか。

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瞳の星型模様「LiveScience」より

 今回の症例は、米・サンディエゴのカリフォルニア大学において臨床眼科学の教壇に立つ、ボビー・コーン准教授によって報告された。コーン准教授が、ある電気技師の男性(42)を初めて診察したとき、その瞳には星型の模様が浮かび上がっていたという。彼は、男性が白内障にかかっていることをすぐさま見抜くが、謎だったのは星型になって現れた症状だった。彼によると「このように白内障が星型になって現れる症状は、何件か報告があるものの、その原因はまだ完全に解明されてはいない」という。しかし今回のケースでは、どうやら「電気」が、奇妙な形の白内障と深く関係しているようだった。

 病院を訪れる4週間前、電気技師である男性は、仕事中に14,000ボルトの電気に触れてしまうという感電事故に遭っていたのだ。そして電流が全身を駆け巡った結果、目と脳を繋いでいる視神経と、水晶体が大きなダメージを受けていることが検査によって判明する。コーン准教授は、「視神経は、電気を伝える導線と同じような性質を持っている」と語り、「このケースでは、強力な電流と電圧が神経系を流れたことによって、視覚神経が大きく損傷してしまった」と結論付けた。

 その後、男性は白内障を除去する手術を受け、新たに人工水晶体も移植された。しかし彼の視覚はわずかな回復にとどまり、視神経の損傷は依然として彼の視力を弱めたままであるという。コーン准教授は、患者が視覚障害を持つに至ったと認定した上で、「目とはカメラのようなものです。レンズ(水晶体)がダメージを受けたら、新しいものと交換することは可能です。しかしフィルム(神経と網膜)がダメージを受けると、一生良好な視界を得ることはできなくなってしまいます」と説明する。

 コーン准教授によると、体内に電気が流れることによる水晶体へのダメージは、まず小さな泡のような症状(空胞)として現れることが、動物を用いた実験で判明しているという。そしてこれらの泡が次第に合体して、星型の白内障となってしまうようだ。多くの人が、その生涯のうちに患うことになる白内障。しかしこの疾患が老化以外の原因でも発症し、かつさまざまな形で現れる可能性があることは、覚えておいても損はないだろう。
(グリーン・M)

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