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昆虫チョコ

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画像は、小松屋本店facebook店より

“キモおいしい!?”

 秋田の洋菓子店・小松屋本店の「カブトムシ幼虫チョコ」が話題にのぼるたび、お約束のようにそんな言葉が飛び交う。昆虫食愛好家にとっては「虫チョコ」と聞いてテンションが上がるのも束の間、「な~んだ、そっくりに作ってるだけか」とがっかりさせられるのがお約束なのだが。しかし一部の層には人気があるようで、虫チョコのバレンタイン限定バージョンは、早々に予約で完売したとのこと。結構みなさん、虫お好きなんですね!  もしかしたら「虫好きな彼に、虫チョコを贈りたいけどこれが限界!」なんて思っている女子も多いのかも。だったら、思い切って作り物ではなく、リアルな虫をトッピングした「手作り昆虫チョコ」なんてどうだろう?

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■蟻×チョコレート

「異物混入!」なんて突っ込まれそうだが、実は過去にちゃんと商品化された例があるのでご安心(?)を。『長野県百科事典』(補訂版・信濃毎日新聞社)によると、昭和31年頃、長野県で採取されたアカヤマアリを入れた高級チョコがアメリカで大人気となり、大量に輸出されたというのだ。そのため、一時期は採取地である戸隠や飯縄高原で、アカヤマアリが減少してしまったなんて事態にも。“乱獲”という出来事には昭和を感じるが、蟻入りチョコの商品名は予想外に可愛く「チョコアンリ」と、今でも通用しそうなネーミング! 現在は販売されていないのが残念だが、“バレンタインは手作り派”という人なら、中国で健康素材として販売されている黒蟻を使ってみてはどうだろう(そのへんで蟻を捕まえてきてもいいのだが、この時期はちょっと難しいので)

■黒蟻チョコ:レシピ

 黒蟻は煮込むと臭みが出るので、乾煎りもしくは電子レンジで水分を飛ばしてから使うのがポイント。そして溶かしたチョコに入れ、冷やして固めるだけで完成だ。

■黒蟻チョコ:効果

 黒蟻は中国名で「凝黒多刺馬蟻(ギョウコクタシバギ)」と呼ばれる種類で、精力と関係の深い亜鉛が豊富。中国では医薬品としても使われていたという。手作りチョコにパラッとひとつまみ黒蟻を加えれば、媚薬効果が期待できるかも? また、亜鉛には美肌効果もあるので、バレンタインに向けてのお肌磨きにもぴったり。蟻入りチョコで、ハッピーバレンタイン!


■クモは、本当にチョコレート味なの? 彼にクモをプレゼントしてしまう前にチェック!

 ところでチョコレートといえば、巷では「クモはチョコレート味」なんてウワサが流れている。この話の出どころは、自衛隊の情報がファイル共有ソフトによって流出し、その中にあった“サバイバルハンドブック”に「クモはチョコレート味」と記載されていたのが広まったからだと言われている。今では、ネットだけでなくマンガ(グルメマンガ『ザ・シェフ』や、陸ガメの暮らしを描く『カメオドール』)にも登場し、いつの間にか昆虫食に興味のない人の間でも広く知られる雑学となってしまった。

 実は「クモは本当にチョコ味がするかどうか」は過去にTV番組などでも検証されていて、「チョコ味とは言い難い」という結論が出ているのだが、いまだにそう信じる人は少なくない。このままでは、お目当ての彼にクモをトッピングした手作りチョコを贈ってしまう女子も出てくるのでは…!? そうなっては一大事ということで、「クモはどんな味がするのか」を今一度、ここでおさらいしておきたい。

・クモの味再検証

 さて、「クモ」とひとことでいっても種類はたくさんあるのだが、筆者が実食したクモは「ジョロウグモ」と「タランチュラ」だ(※クモは昆虫ではないのだが、広義の虫と考えていただければ)。

 まずジョロウグモは腹部の外皮が柔らかいので、調理は形が崩れない「蒸し」が一番だ。うまみが逃げない調理法なので、素材の味もしっかりと味わえる。火が通ったら硬い脚は8本とも取り除き、少々の塩をふって口に入れると……プチッという食感のあとに、しっかりしたうまみと上品な香りが広がる。他の食材に例えるなら、「枝豆」そっくりだ。「チョコ豆」という食べ物があるのでチョコのトッピングにしても悪くはないのだが、繊細な味と香りがチョコの強さにかき消されてしまい、クモ味を楽しむ食べ方とは言い難かった。

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ミールワーム:撮影・佐々木弘史。茶色いミールワーム(ゴミダマシムシの幼虫)も、脱皮したては真っ白&ツヤツヤ

 お次はタランチュラ。カンボジアではタランチュラのフライが“国民的スナック”といわれるほど有名で、最近ではやや高騰傾向らしいが、市場へ行けばタライに山積みになったインパクト大の光景が見られるという。筆者は、家で飼育していた手の平大サイズのものを素揚げして食べてみたが、その味は「カニみそ」である。お腹の中身は、確かに茶色でチョコレートに見えなくもないのだが……やはりちょっと無理がないか!? 見た目と味が共通するなら、脱皮したてのゴキブリやミールワーム(ゴミダマシムシの幼虫)は、ホワイトチョコの味でもよさそうなものだが、もちろん両者ともホワイトチョコの味ではない。脂肪分によるコクと甘みはあるが、カカオバター特有の口どやけネットリ感とはまた別モノだ。


 …ということで、バレンタインの“虫チョコ”にはクモではなくアリがオススメ! 告白が成功するか否かは、日頃のがんばりと運次第かもしれないが……。
(文=ムシモアゼルギリコ)


■ムシモアゼルギリコ
昆虫食ポータルサイト「むしくい」管理人。著書に『むしくいノート びっくり!たのしい!おいしい!昆虫食のせかい』(カンゼン)がある。

※Tocanaで『むしくいノート』の写真(悶絶!)を紹介した記事はコチラ

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コメント

1:赤岡龍男2015年2月18日 18:30 | 返信

俳句
ブランコの チョコレート無し 春めく日

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