>  > 封印された【狼男映画】はどっち!?

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――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!

【今回の映画 『狼の紋章』『ウルフガイ 燃えろ狼男』】

 なにやら最近、ブラジルに狼男が現れたと話題になっているが(※参照)、その存在は北米やヨーロッパ、そして日本でも古くから伝えられている。狼男の伝承をモチーフに漫画の神様・手塚治虫は『バンパイヤ』を描き、テレビドラマ化もされた(1968~1969年、フジテレビ系)。また『8マン』原作や『幻魔大戦』などで知られる平井和正のベストセラー小説『アダルト・ウルフガイ』シリーズも、狼男を描いた作品として文芸史に名を残している。「犬神衆」と呼ばれる狼男の血族の末裔である犬神明が、様々な難局で人間離れした能力を発揮するという、ハードボイルドでバイオレンスな伝奇アクションだ。そして、これを原作とした劇場作品が、東宝・東映という大手2社で製作されているのだが、「片方はソフト化、もう片方は封印」と明暗を分ける結果となってしまっているのだ。

さあ、「犬神衆」映画で封印されたのはどっちだ!?


【『狼の紋章』】

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画像は、『狼の紋章』(東宝)

 まずは東宝が1973年に製作した『狼の紋章』(監督・松本正志)のあらすじを紹介しよう。

 暴力団の息子・羽黒(学生服がまったく似合わないデビューしたての松田優作)が番を張る博徳学園に転校してきた犬神明(志垣太郎)は、担任の女性教師(『ミラーマン』女性隊員役・安芸晶子)に亡き母親の面影を重ねる。異分子オーラ出しまくりの犬神は羽黒に目を付けられ、何かと番長グループに痛めつけられるのだが、じっと無抵抗を通す。しかし、それが気に食わない羽黒番長は、女先生をレイプして監禁。さすがに犬神もこれにはブチ切れ、満月の夜に羽黒一派のアジトから先生を救出し、狼男に変身(この狼男マスクがダサい)。ついに羽黒とタイマン決着するのであった。

 この羽黒は、「日の丸、皇居、桜、日本刀、軍服、ふんどし」といった天皇制国家を象徴する記号的な映像で表現されている。一方、犬神は少数被差別民族の象徴だろう。

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