「最古の請求書」が暴いた！ 700年前から汚れていた政治とカネ

2014.03.31 08:00

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■700年経て見つかった最古の費用請求明細

画像は、「Mail Online」より

　この条項によって、各地域から騎士やも一部のブルジョア平民を集めて、定期的に諮問議会を開くこととなったのですが、もちろん地方から議会に参加するのはいろいろと費用がかかるわけです。参加した騎士や平民達は、参加にかかった費用を王に請求し、王もその請求によって費用を支払っていたようです。実際に見つかった1309年の費用請求明細は、最古のものです。700年たった今頃になって、誰がどんな請求をしていたのか暴露されてしまったわけですね。

■高額すぎる！飽きれた費用請求
　
　驚くのがその金額で、一日あたり4シリングを支給していたといいます、これは諸侯や騎士が出征の際に支給される金額の倍にあたり、非常に高額です。議会に参加するために、戦地に赴く費用の二倍がかかるというのはいくらなんでもいい加減すぎる気がしますが、それを払ってしまう王も王です。財政難なのにそんなところにお金をかけるなんて昔の人は非合理的ですね…、と他人事のように言えないのが痛いところです。

　現代を顧みると、イギリスでは2009年に議員の経費不正請求が大問題になりました。議員には追加費用手当（通称「別宅手当」）と呼ばれる手当があり、それは地元と議会のあるロンドンを行き来する下院議員のために、別宅を設ける場合その経費を支給するものです。しかしながらその内容の審査が非常に甘く、すでに完済した住宅ローンを請求したり、ポルノ映画の視聴料を経費として請求したりと、不適切な請求がまかり通っていました。構図としては700年たっても同じようなことを繰り返しているようにみえますね。