>  > 人類滅亡の予言漫画!? 神のお告げを受けたつのだじろう氏

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■宇宙的目線から見た地球の未来を描く? 『メギドの火』とは

 主人公、北斗一星はごく普通の中学生だった。だが、ある日を境に彼の周りで不思議な現象が起こり始める。目の前で車や人間が瞬時に消滅し、いつの間にか時計の針が狂うことも……。また、いつしか彼は、自身の念力で不思議な現象を起こせるようになっていた。そして、何かの啓示かと思われる北斗七星形のホクロまで顔に現れる始末。さらに、頻繁にUFOに遭遇し、「メギド」という謎の言葉を聞くようになる。

 その後、北斗一星は「宇宙とのコンタクト・マン」と名乗る不思議な美少女・星琴絵と出会う。彼女は宇宙連合という宇宙人同士が互いに交流を図る組織に属していた。彼女らは宇宙の平和を守るために日夜活動しており、特殊能力に目覚めた北斗も彼女同様「コンタクト・マン」に任命され、宇宙連合が定めた規則を元に地球上から悪人を退治することに。やがて、北斗は、地球を守ろうとする宇宙連合と、地球征服を目論むメギデロス星人との壮大な戦いに巻き込まれていく……。


■『メギドの火』は人類滅亡の警告書だった!?

 タイトルにも出てくる「メギド」という言葉は、「ハルマゲドン」の原語である。『新約聖書』において、終末の様子が描かれている「ヨハネ黙示録」の中で「神と悪魔の最終決戦」が起こる地として「ハルマゲドン」という場所が登場しているが、ヘブライ語の「メギドの丘(ハルメギド)」をギリシャ語で表すと「ハルマゲドン」になるのである。

 メギドは北イスラエルにあり、紀元前3500年以来、幾度も激しい戦闘が繰り返されてきた地だ。『メギドの火』の作中において、主人公、北斗一星の大学教授の父親は、「メギド」が善と悪の戦いや世界の破綻、つまり人類滅亡の終末を暗示している言葉だと解読している。

 また宇宙連合によれば、地球はまだまだ未開発。だが、自身が一番優れているとおごり高ぶり、人間同士、国同士で争い殺し合っている。飢餓に苦しむ人がいる反面、自己の欲得のためだけに奔走する者もおり、また政治は汚職まみれ、企業は無責任な公害をまき散らす……。この『メギドの火』で描かれているのは、このままでは近い将来に地球は滅びるという、人類への警鐘のように思える。

 作中では、宇宙連合や北斗一星などのコンタクト・マンたちが地球滅亡を回避するように尽力するも、「ヨハネ黙示録」や「ノストラダムスの予言」など、先人たちが予言した通りに人類は悲劇的な結末に向かって突き進んでしまう。

 自分だけが生き残ろうと血みどろの争いを繰り広げる醜い人間に嫌気がさしたのか、北斗一星は、どんどん人々が死んでいく惨状の最中、宇宙連合に助けを求める。だが、連合の解答は『今まで散々助けている。これ以上手のかしようがない』と言い放つ。自分の手で、自分の星を死滅させる道を選択し続ける愚かな人類に対し、宇宙連合もついにさじを投げるのだ。

 近年、原発事故を始めとする繰り返される環境破壊と汚染、終わることのない戦争、マレーシア航空機行方不明事件、韓国客船沈没事件など次々と恐ろしい事件も起きている。『メギドの火』、つまり、人類終末の火が着火する日は近いのかもしれない。

※参考図書
『メギドの火』【1】【2】 (竹書房文庫―異界作品集)つのだじろう著(竹書房)

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■白神じゅりこ
オカルト作家・コラムニスト・ライター。ジャンルを問わず幅広く執筆。世の中の不思議を独自の視点で探求し続けている。
・ブログ「じゅりこ 極楽への花道

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