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「最初のアメリカ人」とはいったい誰だったのか――。アメリカ先住民(アメリカ・インディアン)と多くの人が考えるであろう。だが、実はもっと以前にアメリカ大陸に住みついた古人類がいたという説が浮上している。しかも彼らのルーツは古代アジア人だったというのだ。

 このたび、出版された『ケネウィック人:古代アメリカ人の人骨を科学的に調査する』という本では、彼らの外観、生活および祖先に関する徹底的な分析結果が掲載されている。

■9千年前のアメリカ住民「ケネウィック人」とは?

「ケネウィック人」は、18年前にワシントン州のコロンビア河岸を歩いていたふたりの男性が、その骨格の一部につまずいたため発見された。当初、この骨を殺人事件の被害者のものだと考えられていたのだが、調査の結果、9千年前の人骨だ、と判明したという。

 9千年以上前の人間「ケネウィック人」。彼らの研究を進めることで、アメリカ先住民たちのルーツを探ることができると注目されていたが、そこに至るまでには困難がつきまとった。

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頭蓋骨の形態学的特徴に沿って注意深く復元された「ケネウィック人」の顔。約9千年前に彼らがどのような容貌をしていたか、より理解しやすくなっている。この頭蓋骨は、アメリカ先住民よりも日本のアイヌ民族に近いという。 画像は「Daily Mail」より

■古代人の骨は誰の物? ― 法的論争

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 画像は「Daily Mail」より

 アメリカ先住民の祖先だと考えられる「ケネウィック人」を巡り、ある論争が勃発した。先住民のとある部族リーダーが、その人骨は我らの祖先であり、アメリカ先住民の伝統的な方法で埋葬をするべきだと主張したのだ。

 人骨のルーツを探っていた研究者たちと、先住民たちの論争は、裁判にまで発展。そして、2004年、米国巡回区控訴裁判所は、現代のアメリカ先住民族とのつながりを証明するには人骨が古すぎる、として「先住民墓地の保護法」(Native American Graves Protection Act)は用いられないとの決定を下した。

 その結果、1998年以来その人骨を所持していたワシントン大学バーク自然史博物館のダグラス・オウスリー博士は、研究を進めることが許可されたのである。このオウスリー博士は、「9.11」の時の死亡した被害者の身元を判明するべく遺骨を調べたことでも有名な法人類学者だ。

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