>  > 新宿署に実在した不誠実な“特命係” 【新宿署痴漢冤罪憤死事件】

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※イメージ画像:Thinkstockより

~【ジャーナリスト渋井哲也のひねくれ社会学】都市伝説よりも手ごわいのは、事実だと思われているニセモノの通説ではないだろうか? このシリーズでは実体験・取材に基づき、怪しげな情報に関する個人的な見解を述べる~

 杉下右京(水谷豊)と甲斐享(成宮寛貴)のふたりだけが所属する警視庁内の部署「特命係」を舞台にしたテレビ朝日の刑事ドラマ『相棒』のSeason13が10月からスタートする。ドラマの設定である「特命係」は、実際の警視庁には存在しない部署だ。しかし、以前私が取材した実際の事件に“特命係”が設置されていたことがある。

 実際に存在した“特命係”は、「特命捜査本部」という名称で、2009年12月14日、警視庁新宿署内に“新宿署長の指揮のもと”に作られた。

 しかし、犯罪捜査規範によると、こうした捜査本部は「重要犯罪その他事件の発生に際し、特に、捜査を統一的かつ強力に推進する必要があると認められるとき」に、警察本部長(警視総監または道府県警察本部長)の命により設置されるという。つまり、捜査本部を作る場合は、警視総監の命令が必要ということだ。だが、新宿署内に設置された「特命捜査本部」は、警視総監ではなく、新宿署長の命によるもの。犯罪捜査規範にはない部署だったということだ。

 ではなぜ、この「特命捜査本部」が突然設置されたのだろうか? そこには、警察が隠蔽する「痴漢冤罪事件」が関わっていた。

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画像は、故信助さんが110番通報の際に使用した携帯電話。持っているのは母親の尚美さん

 中心人物の男性の名前は、大学職員の原田信助さん。原田さんは同年12月10日午後11時前後に、駅の階段で男女数人の大学生グループとすれ違った際に、「お腹をさわられた!」と叫ばれ、複数の男性たちから暴力を振るわれた。この時、原田さんは110番通報している。写真は原田さんが、その際に使っていた携帯電話だ。警察は現場に到着すると原田さんに、暴行の被害者として調書を取る、と説明し、新宿署へ向かわせた。

 しかし、そこで待っていたのは、痴漢の容疑者としての待遇だった。女性が厚手のセーターの上からお腹を触られたとして、迷惑行為つまり痴漢行為があったと訴えていたのだ。

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