>  > ビールの中に見えないゴミ「マイクロプラスチック」が混入

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 ドイツと言えば、ビール! そんな声が聞こえてくるほどドイツビールの人気は高い。毎年、ドイツのミュンヘンで開かれる「オクトーバーフェスト」といえば世界最大級のビール祭りだが、1810年に、バイエルン王太子ルートヴィヒとザクセン公女テレーゼの結婚式をミュンヘン市民が祝ったことがきっかけなのだそうだ。ここ日本でも、12年前に横浜で初のオクトーバーフェストが開催されて以来、今では各地で「ドイツビールの祭典」として盛り上りを見せている。しかし、本場ドイツではなにやら気がかりなニュースが…。なんと市販されているビールにはプラスチック粒子が混入しているというのだ。


■市販ビールにプラスチック粒子が混入

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Popular Science」の記事より

 NDR(北ドイツ放送)の消費者情報番組「マルクト」の中で、ドイツで売れているビール銘柄を抜き打ち検査したところ、全てのボトルに微小なプラスチック粒子の混入が認められたと報告されたのである。

 最悪なのがノースウエスタン・ジェヴァー・ブルワリー社のピルスナーで、1リットル当たり平均78.8個の破片が検出された。続いてパウラーナー社の看板ビールであるヴァイスビールからは70個、ヴァルシュタイナー社のヴァルシュタイナーピルスナーでは47個という結果になった。

 幸いにも、この検査で用いられたサンプルの中には、健康に被害を及ぼすほどのプラスチックは認められなかった。だが、検査は別の破片も検出していた。ビール醸造所労働者の皮膚表皮の塊、そして、ほぼ完ぺきな形を残した昆虫の死骸などだったのだ。


■新たな環境汚染「マイクロプラスチック」とは?

 しかしなぜ、不純物質がビールの中へ? 「天然水しか製品に使っていない」と主張する醸造主もいるが、湧水の採水場周辺では砂粒子の混入が懸念されるし、機械の故障、不十分なボトル洗浄、汚染された大麦、ホップ等、様々な要因が考えられるようだ。

 また、微小なプラスチック粒子はマイクロプラスチックとも呼ばれ、近年では海や河川の汚染源として環境問題にまで発展している。前出のマルクトでも「マイクロプラスチックは、遅かれ早かれ人類の脅威になるだろう」と、生態毒性学者であるベルリン工業大学生態学科のステファン・フラマッハ教授は警告している。というのも、博士の研究で、ムール貝の組織に蓄積されたプラスチック繊維は、やがて高濃度となり貝を死に至らしめるという結果が確認されたためである。

 現在までに、ドイツ環境省はマイクロプラスチックの規制はしておらず、他の省庁の管轄という見解を発表している。一方でドイツ醸造家連盟は独自の調査に乗り出し、なぜ、自分たちの製品にプラスチックが混入したのか原因解明を急いでいるところだ。ドイツビール好きにはなんとも不穏な日々に違いない。果たして日本はどうなのだろう…?
(文=佐藤Kay)

「Microplastics are killing our planet」 動画は「YouTube」より

参考:「Popular Science」、「The Local」ほか

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