【医療ミステリー】飲食の欲望を忘れた少年 ― 世界唯一の症例
■病と戦い続ける家族
今後ランドン君は、こうした稀な病気を積極的に研究しているメリーランド州の「国立衛生研究所(NIH)」で診察を受ける予定だというが、果たして有効な治療法は見つかるのだろうか?
ちなみに現在、ランドン君の病気にかすかに関連があるのではと考えられているのが、数年前に欠神てんかんを起こした際に処方された「デパコート錠」だ。しかし、通常、デパコートの副作用は食欲増進、体重増加等であり、ランドン君の症状とは正反対であることから、パターソン博士はこの考えに懐疑的である。
ポチャッとしていたランドン君が、骨と皮のようにやせ細っているのは痛々しい。さらに、彼を看病する両親の努力には脱帽だ。父親はランドン君の治療のために会社を辞めて看病に専念し、博士の元で検査を受けるために4000ドルもの借金まで抱え、それでもガソリン代を使って遠方の病院まで通い続けている。
間もなく米国では感謝祭、クリスマスとホリデーシーズンで、そこにはご馳走はつきものである。ランドン君が食欲を取り戻し、食物をおいしく口に出来る日が1日も早く来る事を願っている。
(文=美加リッター)
参照:「Yahoo!」「desmoinesregister」
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