>  > カルト芸人が語る「貧乏一家を襲った火事と震災」

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チャンス大城氏

 霊能者に「守護霊が多すぎて顔が見えない」と言われたという伝説のカルト芸人・チャンス大城さんの連続インタビュー企画。今回は、幼馴染みの友人Uとの思い出を語っていただきます。

チャンス 僕が生まれ育った尼崎って、貧富の差がすごく激しかったんですよ。友達のUっていうやつがものすごく貧乏で。Uの家は、Uのお父さんの手作りやったんですよ。木造で、トタン屋根で、ボロボロの家でした。Uはずっと鼻水が止まらなくて、鼻の下が鍾乳洞みたいになってました。

 Uの家の近所に大金持ちの家があって、そこが火事になったことがあるんです。その時、Uの家にちょっとだけ火が移ったんです。そこに消防隊の人たちが来て、3人で一斉にホースで水かけたら、水圧でUの家がドーンとつぶれ、全壊してましたね。

 また子どもの頃、公民館みたいな所でクリスマスパーティーがあったんですよ。子どもたちが輪になって、それぞれプレゼントを持ち寄って、プレゼント交換をするんです。そこでUに「何、持ってきてん?」って聞いたら、袋に入ったカリカリ梅を1個だけ持ってきていて。「おいおい、大丈夫か?」って思うじゃないですか?

 そこにクラスメイトでMちゃんっていう大金持ちの娘さんがいたんですよ。高飛車で性格悪くて、嫌な女やったんです。プレゼント交換が始まって、音楽が鳴って、止まった。その瞬間、Mちゃんが「ギャーッ!」って叫び声をあげて。MちゃんにUのカリカリ梅が当たってしまったんです。震えてましたね。悪夢ですよ。

 でも、Uにはガンダムのザクのプラモデルが当たったんです。カリカリ梅1個がプラモデルになった。まさにエビで鯛を釣るような感じですよ。それから一緒にUの家行ったら、Uがそのプラモデルを今すぐ作りたいと言い出したんです。でも、パーツをハサミで切ってたんですけど、ボンドがない。ボンドが家にないし、買うお金もないと。それで家の中を探したら、セロテープがあったんですよ。Uはそれで作るって言うて、めちゃめちゃセロテープ貼り倒して、なんとか作ってたんです。そしたら、横にちょっと傾いたガタガタのザクが完成しまして。ちょうど夕方で、そこに西日が当たっている。あんなメッセージ性のあるザクは初めて見ましたよ。

 Uは「自転車欲しい」ってずっと言ってたんです。自転車の変則ギアってあるじゃないですか。Uはなぜか普段、あのギアだけを取り外して持ってたんです。それで、弟と一緒に、手にギアだけ持って、それをガチャガチャやりながら夕焼けをバックに尼崎の街を走ったりしてました。めちゃめちゃ悲しかったですよ。それで、Uのお父さんが、ドブ川に落ちていた泥だらけの自転車を拾ってきたんです。そのときからUはようやく自転車に乗ることができたんです。

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