>  > 夢を詠んだ素晴らしい短歌

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笹公人

連載:笹公人のワクワクするオカルタンカ~言霊念力トレーニング~

※この連載は、読者のみなさまの短歌の投稿を元に展開します。今回ご応募する短歌は「前世」です。ぜひ、ご応募ください(応募方法は、記事下ボタンより)

 
 自分は、わりと変な夢を見るほうではないかと思っています。起きたらすぐに忘れてしまうのですが、ごくたまに覚えている時があります。


■佐野元春とピエロの夢

 最近おもしろかったのは、佐野元春さんとピエロと僕の3人が並んで、いつまでも続く横断歩道を歩いているという夢。

 そのピエロが殺人鬼だということを僕も佐野さんもなぜか知っていて、たまに「こいつ(ピエロ)には用心しましょう」という感じで目配せしたりするのですが、「BACK TO THE STREET」することもできず、歩き続けるしかないというリアルな緊張感の漂う夢でした。

 以前、佐野元春さんのパロディポエムを書いたことと関係しているかもしれません。


■3D山田洋次×松本零士

 あとは、宇宙空間に広がるスクリーンで3D映像の「寅さん」を見ているという夢。寅さんのタイトルは、「男はつらいよ 寅次郎のアンドロメダ最終便」でした。「メーテルとか出てくるのかな?」と思ったら、その瞬間にアニメ(「銀河鉄道999」)のメーテルが出てきて、実写とアニメが混じり合う「ロジャーラビット」的な映像でした。しかも3D。
案の定、寅さんがメーテルに片思いするという展開になり、「これは鉄郎がヤキモチを焼くんじゃないか?」と思ったら、その瞬間に鉄郎(アニメ)が出てきて、不満そうにしていました。

 せっかく山田洋次×松本零士という(まさに夢の)コラボレーションなのに、こんなに予定調和な展開じゃつまらないなぁ……と思ったら、突然ふつうの「男はつらいよ」シリーズの団子屋のシーンに変わり(これも3D)、「やっぱりふつうの寅さんがいちばんだよなぁ」と思ったところで目が覚めました。まぁ、こう書いてみてもあまりおもしろくないですね。

■夢を扱った、面白い作品

 基本的に、他人の夢の話というのは、あまりおもしろくはないものですが、

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画像は、『つげ義春: 夢と旅の世界』(新潮社)

横尾忠則さんの夢日記『私の夢日記』 

つげ義春さんの夢を題材にした漫画

細野晴臣さんの夢日記
https://www.1101.com/hosono/ 

…などは、例外的におもしろいです。

 そういえば、僕も夢を題材にした絵本『ヘンなあさ』(作・笹公人 絵・本秀康/岩崎書店)

 を作っていたのでした。お子さまのクリスマスプレゼントにぜひオススメです! 

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ヘンなあさ

 どさくさにまぎれて自著の宣伝をしたところで、「夢短歌」の入選作品を発表いたします!


〈前回の課題【夢】〉

●特選

十時に起き実は七時とほっとするという夢から覚めればもう九時 (栗生えり)

<笹先生のコメント>
目覚まし時計を止めて、二度寝をすると、こういう夢を見がちですよね。「あるある短歌」としても秀逸です。

●秀逸

鷹が茄子掴んで飛ぶは富士の高嶺 この初夢で運使い果て(ふじたま)

<笹先生のコメント>
盆と正月が一緒に来たような豪華縁起物コラボレーションな初夢。なんとなく、あいはら友子画伯が描きそうな絵だと思いました。縁起がよすぎるというのも逆にちょっと怖いものがありますよね。そんな人間の心の不思議さが描かれています。作者は、前々回の「ツチノコ」で<特選>に選ばれた、SF作家の藤田雅矢先生です。(作品は、コチラ)さすが、短歌もおもしろいですね。

●佳作

イチローのクリーンヒットを追いかけてそのまま駆けてゆく枯野かな(むぎたうろす)

<笹先生のコメント>
いかにも夢らしい展開でした。作者は、夢の中で大リーグの選手になっていたのか、あるいは、客なのに球場のグラウンドにいたのか、とにかくボールを追いかけていったら、いつのまにか枯野を走っていたという光景だと思います。「枯野」という季語が効いていました(短歌に季語は必要ではありませんが)。

夢で枯野を連想したのは、

旅に病んで夢は枯野をかけ廻る(松尾芭蕉)

という句が頭のどこかにあったからでしょう。

「クリーンヒットを追いかけて」という表現は日本語として正しくないので、「イチローが打ったボールを追いかけて」などとしたいところです。

●佳作

バクに餌を与えないでと叱られた夢見ることが得意なわたし (アダム好き)

<笹先生のコメント>
夢を見る才能というのもたしかにあるでしょう。特に「明晰夢」を見れる人は、たいしたものだと思います。夢日記をつけるのは危険を伴うので、あまりおススメはできませんが……。


●佳作

憧れのアイドル抱きし夢のあと洗うブリーフ白さまぶしく(中山一朗)

<笹先生のコメント>
もはや「シモネタンカ界の雄」と言っても過言ではない中山さんです。夢〇を描いた歌だと思いますが、「白いのはブリーフですよ」と言ってシラを切れるように作ってあるところにテクニシャンぶりを感じました。

〈次回の課題【前世】〉

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■笹先生の見本短歌


「百年ぶり、変わったねぇ」と交わしあう前世同窓会の会場念力家族

「ブラッシーの噛み付きを見て死んだの」と少女は前世を語りはじめる念力図鑑

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笹 公人(ささ・きみひと) プロフィール
1975年東京生まれ。歌人。「未来」選者。現代歌人協会理事。大正大学客員准教授。文化学院講師。NHK学園講師。歌集に『念力家族』『念力図鑑』『抒情の奇妙な冒険』。他に『念力姫』『笹公人の念力短歌トレーニング』、絵本『ヘンなあさ』(本秀康・絵)、和田誠氏と共著 『連句遊戯』、朱川湊人氏との共著 『遊星ハグルマ装置』、編著に『王仁三郎歌集』(出口王仁三郎・著)などがある。「サイゾー」にて、「念力事報」(写真・江森康之)を連載中!
・公式HPはコチラ→http://www.uchu-young.net/sasa/index.html


【オカルタンカ 募集!】

 以下のリンクより、応募フォームに必要事項(ペンネームと短歌、賞品を狙う方はメールアドレス)をご記入の上、ご送信下さい。たくさんのご応募お待ちしております!

※応募〆切:12月31日

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(上のボタンと同じものです)

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