>  >  > 『沖縄ベイ・ブルース』の歌詞に隠された本当の意味

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米軍基地問題

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画像は、『ダウン・タウン・ブギウギ・バンド』(株式会社EMIミュージック・ジャパン)より

 沖縄好きの人々は皆、心を痛めているだろう。名護市辺野古への新基地建設に向けた作業が始まった。キャンプシュワブ前で座り込む市民たちが警官隊にゴボウ抜きにされたり、ボートによる海上での抗議行動では海上保安庁の取り締まりによって負傷者まで出ている。

 これが古くから続く問題であることを教えてくれるのが、1976年に発表された、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの『沖縄ベイ・ブルース』だ。

 ダウン・タウン・ブギウギ・バンドのリーダーは、宇崎竜童。彼の作曲、妻の阿木燿子の作詞で、山口百恵の全盛期の楽曲を提供している。竜童は、夏川りみ、水谷豊、五木ひろし、郷ひろみなどにも曲を提供している。

『沖縄ベイ・ブルース』も、宇崎竜童作曲、阿木燿子作詞。R&Bのメンフィスサウンドに乗せた、切ないラブソング。だが、そこには深い意味が隠されている。

  お前となら もう一度 苦労してもいいって あの人が言った 約束はとうに過ぎて 影ばかり震えてるの

 この歌い出しに出てくる「約束」とは、実は、沖縄復帰の時の日本政府の約束を指している。日本の敗戦で米軍の施政下に置かれていた沖縄は、1972年に日本に返還された。

 その時の政府の約束は、「核抜き・本土なみ」だった。日米安保条約に基づいて米軍基地は置くが、それは本土なみとする、核兵器は引き上げさせる、という意味だ。

 続いて宇崎竜童は続ける「聞き違いなの」「教えてよ」「待ちぼうけ」「青い鳥が逃げた」…。

 現在も、在日米軍の専用施設の面積の約74パーセントが沖縄県に集中し、県面積の10パーセント、沖縄本島の約17パーセントを占めている。とても、本土なみとは言えない。

 沖縄返還後の核持ち込みに関しては、当時の日米首脳、佐藤栄作とリチャード・ニクソンの密約があったことが、米国立公文書館の資料で明らかになっている。「核抜き・本土なみ」とは聞き間違いだったのか? 約束が守られるまで、いつまで待ちぼうけさせるのか? そんな沖縄の人々のいらだちが、歌い込まれているのだ。

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