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画像は、マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画

 唐突だが、ご自分の胸に尋ねてみてほしい。

マイノリティのセックス」と聞いたとき、あなたはまず、どんな気持ちを抱くだろう? そして、どんなイメージを思い起こすのだろうか?

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映画のワンシーン

 佐々木誠監督作品『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』の公開が、2月14日から東京、渋谷のアップリンクで始まる。この映画は3つのチャプターから構成されている。佐々木監督が2008年『裸over8』というオムニバス企画向けに作った短編『マイノリティとセックスに関する2、3の事例』を中心に、それからの7年間で新たに撮影した2つのチャプターを加えて、85分の作品に仕上げたものだ。

『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』には、「統合失調症の役者」「アルトログリポージス(先天性多発性関節拘縮症)の男性とその恋人」
「東京に観光に来たアメリカ人の若い女」「脳性麻痺の男性」

 など、日本の社会において、いわゆる「普通」とは違うとみなされがちな人物が登場する。そして、幼児期に精神障害者による性的いたずらが原因で勃起・射精障害に悩む撮影者は、彼ら彼女らとのやりとりを通して「マイノリティって実際、何なの?」という疑問を、見る者に投げかけるのだ。


■気鋭のドキュメンタリー作家

 佐々木誠監督は気鋭のドキュメンタリー作家だ。アーティストのPVを中心としたコマーシャル映像の世界で経験を積み、2006年、9.11以降の世界を若い僧侶の視点から描いた『Fragment』を初の自主映画として発表。同時多発テロのお膝元であるアメリカを中心に、主に海外で評価された。その後、視覚障害者がSFアクション映画を制作する姿を追った『NNERVISION』(2013年)を発表。映画だけではなく、障害者を中心とした様々な日本人のセックスを描いた、フジテレビのノンフィクション番組『バリアフリーコミュニケーション ぼくたちはセックスしないの!? できないの!?』(昨年放映)も話題となった。

『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』の公開期間中、劇場では連日イベントが開催される。出演者の中島兄弟(鉄割アルバトロスケット)ほか、小説家の狗飼恭子氏、いわゆるマイノリティを起用した問題作を数多く手がけてきたAV監督のバクシーシ山下氏、ナレーションを担当し、自らを「エグザイル」(国外追放者、流浪者)と呼ぶ作家のロバート・ハリス氏ほか、エッジの利いたゲスト陣と佐々木監督がトークを繰り広げる予定だ。詳細はアップリンクのウェブサイトで公開されているので、チェックしてみてほしい。

 最後に改めてお尋ねしたい。マイノリティのセックスと聞いて、あなたはどんな感情を抱きますか? きっとそれは人それぞれに違う。そしてその抱いた感情はおそらく、この作品を見た後に打ち壊されるでしょう。
(文=渡邊浩行/YAVAI-NIPPON)

■作品info
『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』
監督:佐々木誠 
出演:門間健一、中島教知、中島朋人、クリスティーナ・ロバーツ、MAMI、竹馬靖具、熊篠慶彦、山本修司、LILY、想田和弘、戌井昭人
渋谷アップリンクにて2015年2月14日(土)よりレイトショー公開。
http://www.uplink.co.jp/movie/2014/34658

■監督プロフィール
佐々木誠(ささきまこと)※今後トカナでインタビュー予定
映像ディレクター/映画監督。1975年生まれ。高校卒業後、あがた森魚監督などの映画作品にスタッフ・役者として多数参加、同時期に桜井鉄太郎プロデュース「Yipes!」など数本のシナリオを執筆。98年よりソニーミュージック・エンタテインメントにて数多くのアーティスト・プロモーション用映像を演出する。現在、フリーディレクターとして音楽PVの他にVP、TV番組などの演出、構成執筆など。2006年、初監督ドキュメンタリー映画『Fragment』がロードショー公開され、アメリカ、ドイツなど海外上映も含め3年以上のロングランとなる。その後、オムニバス映画「裸over8」の内の一本『マイノリティとセックスに関する2、3の事例』(07)、『INNERVISION』(13)が国内外で公開。他に、ハリウッドで制作された『バイオハザード5』(09)ビハインド・ザ・シーン演出、フジテレビで放送されたNONFIX『バリアフリーコミュニケーション 僕たちはセックスしないの!?できないの!?』(14)演出、紀里谷和明監督『GOEMON』(08) 夏帆主演『パズル』(14)等の脚本執筆など。アメリカ、南カルフォルニア大学他2校(UCSB、UC Riverside)での上映・講演、慶応大学・法政大学での講義、和田誠やロバート・ハリスらと定期的に映画についてのトークイベントなども行っている。

■佐々木誠オフィシャルサイト
http://sasaki-makoto.com/pg181.html

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