>  > ホラーマニアをもうならせる映画『アナベル 死霊館の人形』

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(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

 今なお実在し、米コネティカット州のオカルト博物館で「絶対に開けるな!」という警告が掲げられているという“史上最も呪われた人形”アナベル。70年代にリサイクルショップで購入されて以降、持ち主を苦しめ続け、自ら移動し、時には死に至らしめることもあったといわれ、今も月に2回、神父の祈祷によってこの人形に宿った悪霊の力を清めている。この、アナベルがもたらす呪いと恐怖を実際の体験談を基に描いたのが2013年に公開された映画『死霊館』だ。この映画のオープニングでは、実際にアナベルの恐怖現象を調査したアメリカの超常現象研究家エド&ロレイン・ウォーレン夫妻と、恐怖体験の当事者たちが出演。呪われた人形・アナベルについての体験談を語っている。

 そして今回紹介する映画『アナベル 死霊館の人形』は、この『死霊館』のスピンオフとして、人形アナベルがなぜ邪悪になっていったのかを描いているのだ。

■あらすじ

 1969年初頭、医者を目指して就活中のジョンが臨月の妻ミアにアンティーク人形アナベルをプレゼントする。人形好きのミアが眠る深夜、凶暴な男女が家に押し入る。男は警官に射殺され、女は自殺を図る。そのとき血液が人形の顔に垂れていた。報道で分かったことは、押し入った2人は悪魔に関わるカルト集団の一味だったということ。

 そして、その事件後から人形にまつわる不気味な出来事が起き始める。ミアは夫ジョンに人形を捨てるように頼む。心機一転するため新しいアパートに引っ越した夫妻の元に、なぜか捨てたはずのアナベル人形が戻っていた。その日を境に次々と怪奇現象が夫妻に襲い掛かる――。

 目に見えぬ死霊が家族を襲い、取り憑かれた母親が子どもたちを殺そうとするといった怪奇現象が起こる中、あのおぞましいアナベル人形も登場する。そんなアナベル人形を軸にして描いた本作は、前作を知らなくても独立したホラー映画として十分楽しめる作品となっている。

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(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

■潜在的な強迫観念を観る者に引き起こす

 本作の怖さの表現は、悪魔や不気味な人形などのショックシーンや怪奇現象の描き方ではない。ちょっとしたカットの連続が、実に恐ろしく潜在的な強迫観念を引き起こしているところにも注目だ。本作の舞台が60年代ということで、当時を彷彿とさせるアイテムが出てくるが、その中に裁縫をする時のミシンが何度も出てくる。縫い針が上下に素早く動き続ける部分のアップシーン。妻のミアがミシンをかけながら昼メロを見ている。上下する針のアップシーンと、よそ見してテレビに夢中になるミア。おいおいおい、ちゃんと針を見ろよと思った人も多いはず。で、やっぱり、やっちまったよな。あの、指から流れ出る血が脳裏から離れない…。本当に、『アナベル 死霊館の人形』は油断もスキもあったもんじゃない作品なのだが、ディープなホラーマニアならきっと“あること”に気づくだろう。

 『アナベル 死霊館の人形』では、歴代のホラーやサスペンスの名作映画、実際の事件に多数のオマージュが捧げられているのだ。予備知識として、いくつか紹介しておこう。とはいえ、深読みせずに、素直に与えられた恐怖を楽しむだけでもいいのだが…。

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