>  > 沈没船から見つかった宝物

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財宝

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※イメージ画像:Thinkstockより

 先日、マイクロソフトの共同創業者で資産家のポール・アレン氏が、大日本帝国海軍の大和型戦艦の二番艦『武蔵』を発見したと報じられた。『武蔵』は、1942年に第二次世界大戦時に当時世界最大として建造されたが、1944年10月、フィリピン・シブヤン海にてアメリカ軍の攻撃を受け撃沈。その後、船影さえも発見できていなかった。アレン氏が発見した『武蔵』らしき戦艦は水深約1000メートル地点に眠っており、今後日本の専門家らも協力して確認作業が行われていくという。

 ポール・アレン氏は、今回の捜索の目的は歴史的軍事技術の保存ということだ。これまでも、世界では幾度も沈没した船が発見されている。またその内部には当時の歴史を知る上で非常に価値があるものや、金銀財宝などが眠っていることもしばしばある。今回は、これまで発見された沈没船にまつわる逸話を幾つか紹介していくことにしよう。


【1】セントラルアメリカ号

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「odysseymarine.com」

 沈没船から金銀財宝を発見し、一気に億万長者へ。まるで夢物語のような話だが、それが実際に起きたことがある。

 その夢を実現させた沈没船がセントラルアメリカ号だ。セントラルアメリカ号は、1850年代にアメリカと中米の間を行き来していた蒸気船だった。だが、1857年9月、ノースキャロライナ州周辺にて大きなハリケーンに見舞われ、約600人の乗員と共に海の底へと消えていった。
 
 このセントラルアメリカ号には、カルフォルニア州で発掘された約10トンもの黄金が載せられていた。そのため、この船の沈没はアメリカ経済へ大きな損失を生み出し、歴史上初めての世界的大恐慌、1857年恐慌をも引き起こす要因となったという。

 そして、多大な財宝を載せたまま海中に沈んでいたセントラルアメリカ号が捜索により発見されたのは、1988年のことだ。コロンバス=アメリカ・ディスカバリーグループ・オブ・オハイオという発掘グループがベイズ主義理論に基づいた統計学と、遠隔操作技術を使って場所を特定したのである。

 だが、金銀財宝を手に入れて万々歳とおとぎ話のようにことは進まず、まず保険会社39社が沈没当時の損失を補償した分をもらう権利があるはずだと捜索グループを相手取って訴訟を起こした。この裁判では発見物の92%は発見主である捜索グループに所有権があるという結果になった。だが、その次には捜索のための資金を出した複数の人たちが、財宝の分配率を巡りリーダーであったトミー・トンプソンを相手取って訴訟を起こした。このため、トンプソンは逃亡し、3年間の隠居生活の後に連邦保安官によって捕まるなど、発見後に複数のトラブルに見舞われてしまった。


【2】オリハルコン

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「Daily mail」より

 アトランティスといえば、古代ギリシャで勢力を持っていたが、世界支配を企んだことから神・ゼウスの怒りに触れ、沈没されられたという伝説の国である。古代ギリシャの哲学者、プラトンの書物に度々登場し、その存在の是非を巡って今までに様々な議論が行われてきた。

 そのアトランティスで、存在したと言われる幻の金属が、オリハルコンである。プラトンの記述によれば「金を除けば最も価値がある」とさえも謳われており、また日本でもRPG『ドラゴンクエストシリーズ』『ファイナルファンタジーシリーズ』やマンガ『聖闘士星矢』(集英社)など、ファンタジーを舞台とした物語の中に登場することも度々あるため、聞き覚えがある人も多いかもしれない。

 このアトランティスと同様に伝説の域を出ないものとされてきたオリハルコンだが、沈没船の中からそれと思われるものが発見されたと、今年の1月に英紙「Daily Mail」が伝えている。

 沈没船はイタリアシシリー島辺りで、考古学者のセバスティアーノ・トゥーサ教授率いるチームが発見した。この船は、2600年前にギリシャ~アジア間を航海中、嵐に巻き込まれ沈没したものだとされている。その中からは、あまり見慣れない金属の延べ棒が39本発見され、トゥーサ教授はこれこそ古代書物に度々登場したオリハルコンだろうと語っている。科学分析によれば、この金属は75~80%が銅、15~20%が亜鉛、その他少量のニッケル、鉛、鉄が含まれているということが判明している。

 伝承のオリハルコンとはかけ離れるが、この金属の発見によって、伝説とされてきたアトランティスの存在を信じる声も大きくなっている。だが、トゥーサ教授は、「私はアトランティスの存在は信じてません。プラトンが比喩的に扱っていたのではないかと思います。だけどそういう国があったかもしれないって考えることは夢があるじゃないですが、この発見でさらにその夢が膨らんだらいいなとは思います」と語っている。

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