>  > テレビ報道現場の少年法との向き合い方

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※イメージ画像:「週刊新潮」3月12日号(新潮社)

 今年2月、神奈川県川崎市で中学1年生が殺害されるという悲しい事件が起こった。逮捕された3人は“少年”であるため、少年法の適用を受け、大人とは違う扱いを受ける。最も異なるのが報道における扱われ方だ。少年法61条が少年加害者の名前や容姿などの掲載を禁じているためである。

 今回の事件に関して、「週刊新潮」(新潮社)だけが実名や顔写真を掲載したものの、他のメディアは顔も名前も伏せている。しかし、「週刊新潮」以外のメディアにも少年法に異を唱える動きがあるとの情報をキャッチした。そこで今回はテレビの報道現場で働くスタッフから少年法への思いと向き合い方を聞いて回った。

「川崎の事件では表向きは『新潮』だけが、実名と顔写真の掲載を行っています。しかし、フジテレビがニュースで使ったモザイク入りの写真は、ネット上に散見される加害者少年の写真を“あえて”使ったのではないかと言われています。ネットであれだけ出回っていた写真を使えば、いくらモザイクをかけても誰が見ても同一人物とわかりますから、ネットに出回っている写真が正解であると教えているようなものです。あえてそこを狙い、少年法へのささやかな抵抗を行ったのではないかと話されているんです」(テレビ局関係者)

 これはあくまでもウワサの域を出ない話だというが、業界内でまことしやかに囁かれているという。そうなると、報道現場には少年法に疑問を抱いているスタッフが多いことになるだろう。そんな状況を裏付けるもうひとつの証言もある。

「『新潮』のような週刊誌は、テレビや新聞よりも書ける範囲が広いです。多少無茶をして裁判になってもいいと考える媒体が多いですからね。一方でテレビや新聞は伝えたくても伝えられないことだらけです。そのため、現場で加害者や加害者家族の情報を仕入れても表には出せません。だからジレンマを感じている記者や関係者は多いです」(テレビ局報道番組スタッフ)

 このようなジレンマを感じた記者たちは、自分が掴んだ情報を他者に託しているという。

「テレビや新聞の記者が、加害者やその家族の蛮行などを掴んだ場合、自社では使えない情報ですので、現場で知り合う週刊誌の記者などにネタと写真を託すこともあります。どうしても表に出すべきと考えるような情報は、こうして社の垣根を越えていくんです。少年だから何をしても匿名にされてしまうことに怒っている現場スタッフは多いですよ」(同・テレビ局報道番組スタッフ)

 現場にはこうした怒れる記者も多いようだが、とり分け川崎の事件はベテラン記者たちも口を揃えて「許せない」と発言していたそうだ。

「あまりに内容が酷すぎて、『週刊新潮』じゃないですが、少年法を無視して報道してもいいのではという意見も散見されました」

 こう話してくれたのは、とあるテレビ局の報道記者だ。

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