>  > モツヤキ昭和ノスタルジー酒場ベスト3

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モツヤキ

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太田伸幸

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昭和

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 少し前までなら、古びた大衆酒場のカウンターといえば、くたびれたオヤジたちの指定席だったが、ここ数年、そんな店に女性の姿が目立つようになってきた。男性グループに混じった女性だけでなく、いかにも「食べログ」あたりを見て来ましたという雰囲気の二十代の女性グループ(2~3人連れ多し)や、単独でカウンターに陣取る妙齢の猛者さえ見かける。

 すでに観光地化した感のある浅草「煮込み通り」をはじめ、飲兵衛の巡礼地として名高い京成立石や、北千住、赤羽、十条あたりの下町酒場は、早い時間からオープンしている店も多く、夕刻前には女性を含む行列ができていることも珍しくない。

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ぶらり一人飲み~東京昭和酒場』(マイウェイ出版)

 筆者は、創業が昭和限定の酒場を集めてムック本『ぶらり一人飲み~東京昭和酒場』(マイウェイ出版)にまとめたのだが、取材したある老舗酒場の大将いわく「最近は若い女性客が増えて、こっちも戸惑っちゃうよ。昔は女性客なんて1年に2~3人来るくらいのもんだったからね」と笑う。若者が酒を飲まなくなった、と言われ、居酒屋全体の売り上げは減少しているものの、人気店の客足は増えている。筆者はその理由を、

1、グルメの開拓分野としての魅力
2、昭和ノスタルジー
3、圧倒的なコストパフォーマンス

この3つにあると見ている。

■キーワードはモツヤキ

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 石田純一は「美味いパスタでも食いにいこうよ」と女性を誘うそうだが、うすらハゲの中年オヤジが真似をしたところで「無理してるオヤジって、キモ!」と返されるのがオチであろう。イタメシやスイーツなど女性の方が詳しいのだ。同じ土俵に上がってはいけない。女性を誘うなら、筆者はあえて、「旨いモツヤキでも食べに行こうよ」を提唱したい。

 最近、いわゆる焼き鳥屋にもワインを揃える店なども現れ、女性客も増えてはいるが、モツヤキというジャンルは多くの女性にとって未開拓ゾーンだ。実際、「焼き鳥は好きだけど、レバーとかそういうの食べられなーい」とのたまう人間は男女を問わず多い。実は筆者もその昔、焼き鳥とヤキトン(モツヤキ)の区別がよく分からず、モツ系(特に豚)を毛嫌いしていた時期があった。

 だが、本当に旨いモツヤキと出会うことで価値観が一変した。下処理に手間暇がかかり、タレと焼きの技術がさらに味を左右するモツほど店によって味が左右される存在はない。筆者も何人かの女性をモツヤキ店に連れて行ったが、ほぼ確実にそれまで食べたことのなかった、食べられなかった部位の美味しさにカルチャーショックさえ受けていた。

 おなじみレバー、ハツ、タン、シロ、ナンコツをはじめ、カシラ、テッポウ……その部位の豊富さと味わいの違いは、いわゆる焼き鳥を完全に凌駕する食材であり、オヤジがうんちくを語っても許されるジャンルだろう。それに、なんといっても安い! 

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