>  >  > 愛川欽也【放送禁止】カルト映画

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愛川欽也

――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!


【今回の映画 『キンキンのルンペン大将』】

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 今年4月15日、肺癌のため80歳でその生涯を閉じた「キンキン」こと愛川欣也。筆者は彼を見て育ったと言っても過言ではなく、さまざまな分野で楽しませてもらった。

 まずは声優として『おはよう! こどもショー』の着ぐるみキャラ・ロバくん(中身も。65~72年)や、アニメ『ハクション大魔王』の「それからどうした」と呟くそれからおじさん(69~70年)、『いなかっぺ大将』のニャンコ先生(70~72年)。

 多感な中高校生の時には、深夜ラジオ『パックインミュージック』(71~78年)のDJ。テレビでは大橋巨泉と共演した『11PM』(74~86年)。劇場映画では、やもめのジョナサン役がハマった『トラック野郎』シリーズ(75~79年)。バラエティでは『なるほど! ザ・ワールド』(81~96年)、そして『出没! アド街ック天国』(95~15年)は「世界最高齢の情報番組の司会者」としてギネス世界記録に認定された。そんな多岐に及ぶ愛川欣也の芸歴の中で、一際カルトな存在を匂わすのが『キンキンのルンペン大将』だ。


あらすじ

 塗装工をすれば通行人にペンキをぶっ掛け、食堂の厨房に入ればタワシを揚げて客に出し、銭湯の三助になれば手から石鹸を滑らせて女性器内にスッポン(そんなバカな)と、何をやってもクビになる冴えない中年男・二宮清十郎(愛川欣也)。ついに奥さんに家を追い出された清十郎は、故郷・山形を捨て上京するが、不逞の輩に次々と金品を奪われルンペンとなる。そして上野公園のルンペンのボス「会長」(伴淳三郎)に伝授された地見屋(地面を見て物を拾う者)の修業が始まる。ここで流れる坂本九『上をむいて歩こう』をパクッた『うつむいて歩こう』(歌・愛川欣也)が笑える。「うつむいて歩こう~、何か落ちてるかもしれねえな♪」って(笑)。

 やがて清十郎は、勤め先が倒産して途方に暮れる同郷の少女・秋子(坂口良子=坂口杏里の母)と仲良くなる。清十郎を「おじさん」と呼ぶ秋子に「おにいちゃんは……」と常に返す清十郎がイタイ。職業安定所に行く2人。カウンターでは、職を探すせんだみつおに、「贅沢言ってると、ルンペンから乞食に転落よ」と諭す職員は和田アキ子(乞食はルンペンより下なんだ…)。

 アッコさんに紹介してもらった靴屋もクビになった清十郎は、会長が危篤であることを知らされる。公園の一角に集結するルンペンの中心には会長が横たわっている。「ワシの夢はな、ルンペンの社会主義連邦共和国を作ることだ」とワケのわからないことをブチ上げたと思ったら、「税金も納めなかったもな」と言って昇天する会長。

 ラスト、父親のように慕う秋子に恋心を隠し通していた清十郎に、ボーイフレンドと結婚することを秋子が報告しに訪れる。閉館後の夜の遊園地だが、ここはファンタジー。稼働する回転木馬、ライトアップされた噴水が2人の別れを演出する。「さよなら。楽しかった」と言う秋子に、清十郎は「おじさんだって」と、ついに自分を「おじさん」と認めた。それは失恋の証左だった。切なく完…。

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