>  >  > 小笠原巨大地震に関する予測・前兆まとめ

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百瀬直也

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画像は「FNNnewsCH」より引用

 5月30日20時40分頃、小笠原諸島西方沖を震源とするM8.1の地震が発生し、小笠原諸島の母島などで最大震度5強を記録した。気象庁による当初の発表はM8.5で、M7.8とするUSGS(米国地質研究所)の発表とはかなり差があったが、気象庁は31日に規模をM8.1に、震源の深さも発表当初の約590kmから682kmに修正した。

 日本は大きな地震が多発する世界有数の地震国であるが、今回の地震はさまざまな意味で特異な地震だった。何よりもまず、北海道の北端から南西諸島まで、日本中ほとんどの地域で震度1以上を記録したことが挙げられる。あの日本史上最大の規模を記録した東日本大震災(M9.0)の時でさえ、四国と九州の大半では有感地震とはならなかったのだ。今回の地震は、スラブ内(プレート内)の地下深いところで発生した「深発地震」であり、海洋プレート内地震に分類される。通常の地震は670kmよりも深い場所では発生しないが、小笠原海溝は特殊な地下構造となっていて、稀にこのような深さで地震が起きることもあるのだ。

 この記事では、今回の地震発生を事前に警告していた科学者・民間研究者・予言者がいたことを指摘するとともに、前兆と思われる現象が起きていたことも併せて紹介することにしたい。


■科学者たちはどう予想した?

・ 木村政昭氏(琉球大学名誉教授)

 さて、この地震が起きた時、筆者は真っ先に木村政昭・琉球大学名誉教授が予測する「小笠原諸島スーパー巨大地震」を思い出した。阪神淡路大震災や新潟県中越地震など多くの地震・火山噴火を予測し的中してきた木村氏は、自身のサイト上で、小笠原諸島で起きる地震を「2012±5年(M8.5)」と予測していたのだ。

 しかし、氏が想定する地震は、太平洋プレートとフィリピン海プレートの境界付近の浅い場所で発生するプレート境界地震であるのに対して、今回の地震はフィリピン海プレート内の非常に深いところで発生した。また、木村氏の予想範囲よりも南方の、西之島の近くが震源となっている。以上のことから、厳密には氏の予測が的中したとは言えないだろう。 地震発生翌日の5月30日、サイト上の予測地図が更新されているが、今回の地震を追記していないところを見ると、木村氏自身も同様に考えているようだ。

 とはいえ、木村氏が予測するプレート境界地震が今後も発生しないというわけではない。今後2年間ほどは、津波を伴う巨大地震への注意が必要だろう。


・ 村井俊治氏(東京大学名誉教授)

 次に、全国に設置された電子基準点のデータを用いて数々の地震を予測してきた村井俊治・東大名誉教授は、今回の地震をどのように予測していただろうか。

 5月25日に発生した埼玉県北部の地震(M5.5)も予測していたという村井氏は、「(25日の)地震発生後も関東地方にある危険な兆候は消えていません。これはさらなる大地震の予兆かもしれない」(週刊ポスト、2015年6月12日号)と語っていた。この記事では、千葉県房総半島南部や神奈川県三浦半島の異常が拡大していると指摘されており、小笠原諸島北西部の地震とも何らかの関係があったのかもしれない。


・ 早川正士氏(電気通信大学名誉教授)

 以前の記事で紹介した早川正士・電気通信大学名誉教授も、この地震を予測していたようだ。

 早川氏は、5月22日に会員制サイト「地震解析ラボ」で、「5月24日~6月4日までの間に相模湾、伊豆諸島から小笠原にかけての海底でM5・5前後、最大震度5弱程度」と発表していた。早川氏によると、上空の電離層を伝わって計測された電磁波から、「M5.5程度」と実際よりも小さく見積もられたのは、今回の震源が極めて深かったためであるという。

筆者追記:本日(6月4日)早朝、北海道釧路市中南部を震源とする地震(最大M5.0)があり、釧路市では震度5弱を記録したが、早川氏はこの地震の発生も「7日までに十勝から岩手にかけて、内陸ならばM5.0前後」( ZAKZAK、2015年6月2日)という形で予測しており、的中させている。

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