>  >  > 200万の胎児を腕1本で救った男

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佐藤Kay

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献血

 オーストラリアに住むジェームス・ハリソンさん(78歳)には、ほぼ毎週のように通いつめている場所がある――献血センターだ。実はジェームスさん、過去60年間に1,000回以上も献血を続けているという。のんびり年金生活を送っていてもおかしくない年齢の彼を、何がそこまで駆り立てているのだろう?


■少年時代の手術を契機に献血の“恩返し”

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ジェームス・ハリソンさん 画像は「YouTube」より

 英紙「Mirror」によれば、普段のジェームスさんは、娘や孫との時間、趣味の切手収集を楽しむごく普通のおじいちゃんだという。そんな彼が唯一、譲れないのが献血なのだ。

 1951年、ジェームスさんは14歳のとき、片方の肺を摘出した。手術が終わった数日後、父親はジェームスさんに手術の様子を語って聞かせたそうだ。

「私の手術では13個もの輸血バッグが使われたと言われました。無名の人びとの血液のおかげで命が繋がったのだと。父自身ドナー登録をしていたのですが、私も大きくなったら輸血ドナーになろうと決心したんです」(ジェームスさん)

 そして、オーストラリアで献血が許可される18歳になると、すぐさま献血を始めたという。だが、彼の善意は、本人も想像できなかったほど大きな実を結ぶことになるのだ。なぜなら、彼の血は“スペシャル”だったから……。

CNN」の取材に対し、「オーストラリア赤十字血液サービス」のジェマ・フォルケンマイヤーさんは次のように応える。

「オーストラリアでは1967年まで、何千万人もの新生児が亡くなっていたんです。流産や脳に障害をもって生まれてくる赤ちゃんも後を絶たず、医者にも原因不明で、本当に悲惨でした」

 のちに、その原因は「Rh式血液型不適合妊娠」であることが突き止められた。Rhマイナスの母親がRhプラスの胎児を初めて妊娠した場合、分娩時に胎児の血液が母体内へ流入して母体にRhプラスの血球に対する抗体がつくられる。その後、Rhプラスの第2子を妊娠すると、この母体の中にできた抗体が胎盤を通って胎児の赤血球と結合し、胎児の赤血球を破壊してしまうのだ。

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