>  > ノーベル賞科学者が安倍戦争政策にNO

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『科学者は戦争で何をしたか』(集英社新書)
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】

 大村智・北里大特別栄誉教授がノーベル医学生理学賞を受賞しおめでたムードが広がるなか、本日18時45分(日本時間)には物理学賞が発表される。昨年のトリプル受賞につづいて日本人の受賞に注目が集まるが、ここで、あるノーベル受賞者の言葉を紹介したい。

〈ノーベル物理学賞や化学賞は、将来的に人類の発展に著しく貢献するであろうと評価された科学技術、そしてその開発に寄与した科学者に与えられるものですが、一方でその技術が戦争で使われる大量破壊兵器の開発に利用されてきたのも事実です。(中略)ノーベル賞を授与された研究は、人類の発展のためにも殺人兵器にも使用可能という諸刃の技術と言ってもいいでしょう〉

 このように述べるのは、2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・京都大学名誉教授。ノーベル賞受賞記念の講演でも自身の戦争体験にふれ、さらに「安全保障関連法に反対する学者の会」にも参加し、安倍政権の暴走に警鐘を鳴らしてきた人物だ。

 そんな益川氏は、今年8月に『科学者は戦争で何をしたか』(集英社新書)を上梓。科学者がどのように戦争に加担してきたかということや、現在の安倍政権が進める戦争できる国づくりに、科学者としていかに抵抗するべきかを綴っている。

 そもそも、ノーベル賞設立を遺言したアルフレッド・ノーベルはダイナマイトの発明者であり、その発明品の殺傷力から彼は「死の商人」と呼ばれた。いわばノーベル賞は“不名誉なレッテルに傷ついたノーベルの名誉挽回”のために生まれた。

 しかし、こうした経緯で誕生したノーベル賞も、その受賞者たちの功績は戦争の道具となってきた。たとえば、放射能の発見で物理学賞を受賞したピエール・キュリーは受賞記念講演で「ラジウムが犯罪者の手に渡ると、非常に危険なものになるでしょう」とあらかじめ警告し、アインシュタインは日本への原爆投下後、深い反省から核廃絶活動に取り組んだことは有名だ。

 だが、その一方で“愛国者”として積極的に国策に協力したフリッツ・ハーバーのような科学者もいる。毒ガスを開発したハーバーはアンモニアの合成法でノーベル化学賞を受賞したが、その後も〈化学兵器の開発に没頭〉し、結果、それはナチスによってユダヤ人の虐殺に使用された。しかも、ハーバーはユダヤ人であり、自身の研究が同胞の殺戮に使われた事実を前にしても、〈死ぬまで一度も自責の念を表したことはなかった〉という。

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