• このエントリーをはてなブックマークに追加
  • コメント0

 現在世界では10人に1人の子供がなんらかの労働に従事している。これは国際労働機関が4年に1度発表する数字だ。2013年、その数およそ1億6800万人。調査の範囲が及ばないような水面下で何らかの強制労働が存在している可能性だってあり得る。こういう話は貧しい途上国だけの話だと認識されがちだが、20世紀初頭先進国アメリカにおいても児童の強制労働が存在したのだ。当時、全国児童労働委員会員だった写真家ルイス・ハインによって撮影された多くの写真は、その後のアメリカにおける労働法の改善に大いに貢献することになった。


■若きブレーカー・ボーイズ

Lewis-2.jpg
©Lewis Hine

 強制労働といえば黒人の仕事と思われがちであるが、世界一の先進国であったアメリカにおいても過酷な児童労働の存在があったことはあまり知られていない事実ではなかろうか。しかも白人の子供である。それらの子供達は学校にもいけず読み書きもままならぬようなことも珍しくはなかった。場所によって違えど、14歳ほどまでは工場等で働き、その後は炭鉱にて一日8時間、もしくは夜通しの作業を強いられることもあったという。石炭の掘削に従事するものもいれば、「ブレーカー・ボーイズ」と呼ばれた、石炭の中に含まれる不純物を取り除く作業につく少年達も大勢いた。  

 ルイスのように社会改革を起こそうとする動きもある中、結局児童労働の実態はニューディール政策まで変わらなかった。ただこの幼き力がアメリカ発展の礎になったのかと思うと実に感慨深いものである。この写真はペンシルバニアの炭鉱で働くブレーカー・ボーイズの肖像だ。顔は石炭のすすで真っ黒だ。

関連キーワード

コメントする

お名前
コメント
画像認証
※名前は空欄でもコメントできます。
※誹謗中傷、プライバシー侵害などの違法性の高いコメントは予告なしに削除・非表示にする場合がございます。