「UFOに吸い込まれる」状態が科学で実現される!? 「トラクター・ビーム」研究がアツい!!
イメージ画像:「Thinkstock」より
あなたは「トラクター・ビーム」を知っているだろうか? 12月に最新作の公開を控えた映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する、物体に照射することで挙動を自由にコントロールしてしまう技術だ。その名の通り、宇宙船を拿捕・誘導したり、貨物を積み込むなどの目的で用いられる設定となっている。ほかのSF映画でも、しばしばUFOが人間を拉致する際にビームを照射するシーンが見られるが、これも同様の性質を持つ技術であると言えるだろう。
このようにSF映画ではお馴染みのトラクター・ビームだが、これが身近な技術となる可能性が浮上してきた。なんと世界中の科学者たちが、触れることなく自由に物体を動かす技術を作り出すことに成功しているというのだ! 一体どのような方法で? 今回は、イギリスの研究グループによる最新研究の話題をお届けしよう。
■「人の耳では聞こえない大音量」がカギだった
今月27日、科学サイト「Live Science」が報じたところによると、現実世界でトラクター・ビームを実現し、オンライン学術誌「Nature Communications」上に論文を発表したのは、英・ブリストル大学の研究グループだ。
動画は「YouTube」より
彼らが作り上げたトラクター・ビームとは、なんと音波を用いる技術だった。そして、その原理も極めて単純だ。精密にコントロールされた音波を物体に照射することで、物体の周囲に高圧域と低圧域を生み出す。すると、高圧域に押される形で物体は低圧域へと移動する。しかも、それは重力に逆らう形でも作用するため、物体を引き寄せたり引き離すだけではなく、旋回させたり宙に浮かせることさえ可能になるというのだ。
なお、これほどのパワーを生じさせるためには140~150dBという耳が壊れるほど強い音波が求められるが、40Hz以下という低周波数であれば人間が聞き取ることはできない。つまり、「人の耳では聞こえない大音量」によって物体を移動させる技術というわけだ。
画像は「Live Science」より引用
しかし物体を意のままに操るためには、その大音量低周波を、安定的かつ精密に、そして何よりも狙った場所にピンポイントで照射できなければならない。ブリストル大学の研究者たちは、コンピューターによるシミュレーションと実験を延々と繰り返し、物体を動かすために最適な音波を見つけ、それを正確にコントロールする術を見つけたのだ。
「ロックコンサートに行ったことがある人ならわかるでしょうが、(爆音で)内臓が揺られるような感覚になりますよね? 要は、この力をどのようにコントロールするかが問題なのです」(ブリストル大学の機会エンジニア、ブルース・ドリンクウォーター氏)
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