全員消えたナハ部族、大量の首なし遺体…! 先住民も恐れる秘境「ナハニ渓谷」の謎
※イメージ画像:Thinkstockより
■地上最後の秘境ナハニ渓谷
カナダ北西部のノースウエスト準州には、3万3千平方キロメートルに及ぶ広大なナハニ国立公園があり、そこにナハニ渓谷と呼ばれる地がある。西側のユーコン準州と接するように位置するこの地区は、北緯60度を超え、本来ならば冬には厳しい寒さが訪れるはずだ。だが、ナハニ渓谷にはほとんど雪も積もらず、渓谷内の木々の葉も豊かに茂り、一年中青々としている。これは、たくさんの温泉などによって渓谷内は霧で覆われ、気温は周辺地域と比べて、十数度も高く留まるからだとされている。
事実であれば、極北のオアシス、最後の秘境とも言えるだろう。実際のところ、ナハニ渓谷は壮大な大自然を味わえる魅力的な地である。近年では、ナイアガラの滝の2倍の落差を誇るヴァージニア・フォールスやオーロラの観察を目的とした観光客が訪れるようにもなってきた。
だが、ナハニ渓谷は、交通網が整備されていない。陸路は存在せず、現在でも川から船でアクセスするか、空から飛行船やヘリコプターで訪れるしかない。そのためか、この地を訪れる人々は極めて限られ、当地に関する噂は少々独り歩きしている面もある。
■原住民たちに伝わる謎の言い伝え
この地の周辺には、オジブワ族、スレーヴ族、ドグリブ族、ストニー族、ビーバー族、チペワイアン(チペウヤン)族などの先住民たちが存在するが、彼らはナハニ渓谷を昔から避けてきた。なぜなら、ナハニ渓谷は呪われていて、“未知の悪魔”が潜んでいると語り継がれてきたためである。その“未知の悪魔”とは、動物であり、人間のようでもあったとされる。
■突然消えた、不思議な部族「ナハ」
その昔、この地にはナハ族と呼ばれる者たちが存在した。どこで暮らしていたのかも不明とされているが、彼らはしばしば麓に降りては村々を襲撃し、その近辺で暮らしていた部族を震え上がらせていたという。「ナハ」は先住民の言葉で精神を意味するが、彼らは普通の人間よりも体が大きく、面を被り、鎧を身に付け、不思議かつ強力な武器を持ち、極めて攻撃的だった。だが、彼らはある時、突然のように地上から姿を消し、何の形跡も残していないと伝わる。
その後、19世紀半ばにアメリカではゴールドラッシュが始まった。そして20世紀初頭になると金脈を探し当て、一攫千金を狙う採掘者たちの矛先は温暖なカリフォルニアから未踏破のカナダにまで広がっていった。その流れの中、まったく根拠がなかったにもかかわらず、ナハニ渓谷でも金が発見されると見込み、この地に白人がやってくるようになったのだ。そのきっかけを作ると同時に、呪われた伝説を世に知らしめることになったのが、ウィリアム&フランク・マクラウド兄弟である。
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