>  > 漁師も激怒、宮城県のサケ収穫量が激減!

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渋井哲也

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※イメージ画像:Thinkstockより

 東日本大震災から4年半が過ぎた。岩手、宮城、福島の各県の沿岸部を取材していると、徐々に復興の兆しが見えつつある。道路も整備され、壊れた建物をほとんど見ることがなくなった。人々には明るい笑顔を見ることもできる。街々の風景は震災直後からは比べものにならない。だが今年は、宮城県産サケの漁獲量が減っているという声を聞いた。震災から徐々に復旧してきた水産業だが、なぜ、このタイミングでサケの収穫が減ってきたのだろうか。

 新北上川の河口付近である、宮城県石巻市尾崎の漁師を訪ねると、収穫したばかりのサケのお腹をさばき、イクラを出していた。体が光り、活きがよさそうだ。ただ、その体がやや緑ががっている「サケ」もいた。

「(緑かかっているのは)淡水に長くいると、こうなるんです。身は美味しくない。ただ、栄養がイクラにいっているので、イクラは美味しいですよ」

 たしかに、イクラを見ると大きな粒で美味しそうだ。しかし、懸念があるという。それは収穫量だ。

今年はサケが少ないんです。それは、震災の影響なんですよ

 一体、なぜ、震災とサケの収穫量が関係するのだろうか。

サケの稚魚を放流すると、その川には平均4年で戻ってくるんです。結局、震災の年は津波で施設がやられていたので、稚魚を放流しておらず、サケの戻りが少ないんです。結局、ふ化場ができたのは震災から4年後。そのため、あと3~4年は影響があるはずです

 サケは川に放流され、海(外洋)へと向い、アラスカ沖やベーリング海など北太平洋を巡って、再び、放流された川に戻ってくる。いわゆる「母川回帰」だ。その際、サケは戻るべき川を「におい」によって嗅ぎ分けているとも言われているが、この「母川回帰」のメカニズムの全容はまだはっきりとはわかっていない。

 農林水産省の「東日本大震災による津波被災地域における農業・漁業経営体の経営状況について」によれば、震災の前年(2010年)を「100」とすると、販売収入は震災の年(11年)は大きく落ち込み「26」だったが、その後徐々に回復。3年目の13年には「68」まで回復した。漁業所得も、震災の年が「18」と落ち込んでいたが、13年には「70」まで取り戻している。

 また宮城県の「県内産地魚市場水揚概要」では、水揚量の合計が震災前年は約32万トンだったが、震災の年は約10万トンまで落ち込み、そして徐々に回復。震災から3年目には約26万トンとなっていた。津波で被害にあった施設が徐々に復旧し、市場も活気を取り戻してきていることを示している。

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