新連載【毒薬の手帳】~あなたの知らない毒のソコノトコロ~

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【ヘルドクター・クラレの毒薬の手帳 第2回、リシン/前編】 

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画像は、Thinkstockより

 身近ではない「毒物」というキーワードと日常を繋いでいく、アレやコレやの話をしていく本連載ですが、ちょうど毒物事件があったリシンを今回は取り上げてみたいと思います。

毒物事件※11月30日、陸上自衛官の夫(34)の焼酎に猛毒のリシンを混入させたとして、宇都宮市在住の妻(33)が殺人未遂の疑いで逮捕され、毒の入手方法が話題になっている事件。県警はリシンが抽出できる植物のトウゴマを妻宅で発見している。


■超猛毒リシンの毒性

 リシンというのは、世界でも最も強力な毒物としてトップ10をカウントすると、ランクインは間違いないと言われる超猛毒で、ラットでのLD50(半数致死量)は0.7μg(マイクログラム)/Kgというもので、サリンのヒトLD50であり約30 mg/kgに比べても何千倍も強力であるというのが分かります。前回の青酸カリ(シアン化合物)と比べてもその凶悪さは比べるまでもありません。

 ちなみに日本語だと必須アミノ酸のリシンと区別が付かないのですが、もちろんまったくの別物ですので混同なきよう。毒物としてのリシンはRicin、必須アミノ酸のリシンはLysine、綴りが違います。

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リシンの立体構造「Wikipedia」より

 話は戻って、詳しい人間での実験例や事件例が少ないのですが、理論上は、分子1個で体細胞1個を殺せるという(実際は代謝や解毒などの影響を受けるので、単純計算はできない)成人男性だと100~200μgで死ねるという、およそ目視不可能な量での致命的な猛毒です。

 仮に純度50%以上で精製したリシンがうっかり粉塵として飛び交うと、チリをほんの数粒吸い込んだだけで死ぬ可能性が出てくるレベルと考えると、その恐ろしさが分かるかと思います。

 近年のアメリカのドラマ、化学の暗黒面を描いたことで話題になった「ブレイキングバッド」でも後半の物語を盛り上げる毒物としてリシンが登場します。
 
 そしてそんな超猛毒が主婦が調達して、旦那の酒に混入した……という事件がとりわけ話題になっているのですが、どうしてそんな猛毒を使ったにもかかわらず致命的ではなかったのでしょうか?

 それにはリシンの性質によるものがありますので、少し視点をミクロにして話を進めていきましょう。

コメント

2:匿名2016年5月17日 09:49 | 返信

いや、充分わかりやすいだろ…
相手にああしろこうしろ言う前に自分で勉強すりゃいいのに

1:匿名2015年12月12日 08:43 | 返信

内容が内容なだけに
ある程度は難解になるのはわかるのですが
もうちょっとわかりやすくできませんかね。
え?いや、変な事たくらんでいるわけじゃ
ないんですよ。ただ「わかりたい」だけw

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