絶滅したはずのカエルが137年ぶりに確認される! 奇妙な見た目と不思議な生態とは?=インド
■カエルとは思えない不思議な生態
問題のカエルは、木の穴に溜まった水の中に卵を産みつける。そこで孵化したオタマジャクシは、母ガエルから与えられる未受精卵を食べて成長。オタマジャクシの目が、頭部に上向きでついているのは、母ガエルが産み落とす未受精卵をしっかりと捉えるためだと考えられている。やがてオタマジャクシはゴルフボールほどの大きさの生体へと変化し、穴から巣立っていく。通常、生体は虫や幼虫を捕食するが、このカエルの場合は植物を主食にしているという。
■しかし、再び別れの予兆が…
調査の過程で、これが1870年ごろにイギリス人動物学者のトーマス・ジェルドンが標本にして以来、長らく存在が確認されていなかったカエルだと確信したビジュ博士。DNA解析を含む数年に及ぶ研究の末、まったく新しい分類のアマガエルに属するものと結論づけた。過去には「Polypedates jerdonii」や「Frankixalus jerdonii」という名前を与えられていたようだが、これも変更する必要があるとのことだ。
まだ新しい名前を持たない今回のカエルだが、ビジュ博士の研究によると、中国やタイの奥地にも生息している可能性があるようだ。しかし博士は、彼らの生息地である熱帯雨林が農地や住宅用地の確保のために猛烈なスピードで失われている現状を嘆いている。絶滅したと考えられていたカエルとの劇的な再会を果たした私たち。悲しい別れを繰り返さないために、いま何ができるのだろうか。
(編集部)
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