>  > 本当に恐ろしい「病畜の肉」を買う大企業

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青天青

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画像は、Thinkstockより

※本記事は食肉市場全体ではなく、あくまでも取材者の体験を元に構成されています。

 以前TOCANAで掲載された記事『「養豚業者は“豚トロ”を絶対に食べない」は本当か?』にもあるように、食肉業界には消費者にとって“知られざる秘密”があるようだ。

 筆者の友人に、2年ほど前まで東京都の管理する食肉市場関係の仕事に従事していた人物がいる。彼は、以前から食肉に関する裏話を知っている様子だったので、今回詳しく聞いてみた(全3回)。

前編はコチラ


■病畜ばかり買う業者の存在

――と畜場によって豚の受け入れ状況に差があったりするのかな。

「豚の種類とかであるよ。今、無菌で育ててる豚とか作ってるから、値段がまちまちになるからチェックするんだよ。で、視覚的にわかるもの、例えば怪我してるとかあったらはじいていく。病気してるとかは枝肉(=体の方の肉)なので内臓まではわからないけどね。まあ、内臓も著しく悪かったら、肋骨の裏に病気痕が出るから、そういうものを総称して「病畜」っていって全部はじいていくんだよ」

――それは買い取ったあとにやるの?

「市場には出すんだけど、病畜扱いでセリ場の一番端に追いやられる。それで、一番最初にセリ落とされるようになってる。それを買う業者も決まってて、安く買って『ここ削ぎ落とせば使えるじゃん』っていうのにいち早く目をつける

――そういう業者がいるってことだよね。

「固定でいるよ。でもね、小さい肉屋とかはあからさまに病気になってる「病畜」じゃなくて、怪我とかの他の部位には何も問題の無いのを買っていくね。そういうものの中には『ここには怪我の痕があるけど、バラ肉は凄く良い状態』っていうようなものが安くてたくさんあるから。俺たちバイトからすると、そういう人が目利きだなって思うね。

 小さい肉屋は、目利きがしっかりしていて良いものを出さないと売れないから、そういう小さい業者さんのジイさんとかは、凄く肉の見方をわかってて、俺等みたいなバイトが冷蔵庫の端っこにいても教えてくれるぐらいなんだよね。

『どこ見てるんですか?』って聞くと、『こんなのね、太もも捻挫してるだけだから他のところは美味しいんだよ』とか言うのよ。『他は使えないけど、ここは使えるから持って行く』っていうのは、目利きが半端じゃないよね。

 だから、目利きのちゃんとした人間は「本当に病気してるもの」以外はみんな買って行くよ」


――「病畜」って呼び方は誤解を生むね。小さい肉屋さんなんかはそうやっていかないと生きて行けないわけでしょ?

「目利きのちゃんとしたジイさんなんかの小さい肉屋とかが買って行く「病畜」は「害のある病気」じゃなくて「怪我をしているだけの上等な肉」って理解するといいかもね。

 その病畜のセリが終わったあとに、上等な黒豚とかそういうもののセリが始まるんだけど、大体5社ぐらいの同じ業者がずっと続くよ。良いものの取り合い。そういう業者のトップみたいなのが6割から7割をセリ落としていくんだけど、もう“爆買い”みたいなもんだよ。

 大きな業者は、形が整っている肉を独占してセリ落として行くから、小さい肉屋はそうやって「目利き」で勝負するしかないよね」


――食肉だけじゃなくて、鮮魚とかも変わらないんだろうね。初セリとかで、大間の本マグロを「何千万でセリ落とした」とか「何億でセリ落とした」とかいってるのと似てるのかな。

「そういうのは見せ金だよ。初セリで落とした大間の本マグロを、トラックでそのまま持って行って『さあ、今日の初セリで落としてニュースにも出た1億円のマグロです!』って解体ショーをやる。

 食肉では、そういう大企業で肉をセリ落として行くのはチンピラみたいなのばっかりだからね。『俺がどんどん肉屋に捌いていくからよぉ』みたいな感じだね。でもそういう大企業なんかは、いわゆる「病畜」の「怪我をしているだけの上等な肉」は買わない。『ウチにこんなもの買わせるのかよ』ってぐらいの勢いだね」

――病畜じゃ無いのは高いんだ。

「何倍もするよ」

――野菜で例えれば、曲がったキュウリとかみたいなものか。

「そうそう。だから、ちゃんと食えるものなんだよ。なんでもかんでも「病畜」って言っちゃうと、食えるものと食えないものの感覚がわかんなくなっちゃうよな」

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