>  > 科学ライター2人が脳科学に迫る!

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イメージ画像:「Thinkstock」より
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「サイエンスニュース・http://sciencenews.co.jp/)」

 今年1月にオープンしたウェブサイト「サイエンスニュース(http://sciencenews.co.jp/)」。「科学で世界をブリッジする」をコンセプトに、科学の世界とそうではない世界をつなぎ、科学の面白さをたくさんの人に伝えている。

 物理・数学・宇宙・化学・生物などの科学系のすべての分野をカバーし、難しい事柄でもより多くの人に伝えるためのわかりやすい、科学的知見に立った解説が注目を集めている。

 そんな「サイエンスニュース」で編集統括を務める、トカナでもお馴染みのサイエンスライター川口友万氏と、編集記者を務める山下祐司氏に、科学にまつわるあんなことやこんなことをインタビュー。(全8回予定)

 今回は、人体の最も謎多き器官である脳について、少々オカルトな話も交えながらお送りする。


■脳と体とこころとわたし

――伊トリノ大学・セルジオ・カナヴェロ医学博士が、人間の頭部を移植する手術を、2017年に計画しています。脳が人間の考えや感情をコントロールしているとすると、頭部移植することで、人間がまるまる入れ替わると思うのですが、どうなんでしょうか。

川口友万氏(以下、川口) 例えばね、アトピーの人がいて、そうでない人と頭を入れ替えると、その人はいきなりアトピーがない体に移されるわけですよ。そうすると元の状態と違うわけで、それ(人間がまるまる入れ替わるという考え方)はちょっと暴力的かなと思いますね

――一昔前に『脳の中の幽霊』(角川書店)で話題になりましたが、脳と体にギャップがあると、幻肢(失った四肢)が痛むというような話もありました。そこから考えると頭部移植をしてギャップが生じても、その人は一応自分を保っているといえるのかなと。

山下祐司氏(以下、山下) 頭部を入れ替えた場合と、入れ替えてない場合を実験できないですよね。頭部入れ替えて刺激を受けたときに、何か体に変化が起きるとしても、人間なので比較実験ができません。だいたいこんなふうになるんじゃないか、くらいはいえるとは思いますけど。

 脳だけ入れ替えて同一性を保てるかといっても、外から刺激が入ってくれば体に変化が起きますよね。ただそれが一般的な変化なのか、移植したから起きた変化なのかというのを確かめようがないです。

――もともとどこまでが“その人”だったのかという定義もできないわけですもんね。

山下 そうですね、人格的な問題です。脳のどこかが変化したりおかしくなれば、怒りやすくなるとか明らかに“人が変わった”といえるような現象もでてきます。それは、認知症の老人が怒りっぽくなったりする例でもよくわかると思うんですけど。まあ、どう変化するかですよね。


■前世記憶はどこにある?

――前世記憶を持った子どもの話があるんですが、それを脳科学で説明する場合、どういう説明になりますか?

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山下氏

山下 ……できないんじゃないですか(笑)、ごめんなさい。

――(笑)。もしあると仮定した場合って話では……。

川口 あるとするんですよね、そうするとまず前世の定義が要りますよね。

――過去に生きた他人の意識をキャッチしているっていう。

川口 死んでから生き返った人は誰もいないんだよね、キリスト以外。だから輪廻転生もわからない、言ったもん勝ちですよ。そういうものが実際あった場合、どう考えたらいいのかって話になると、もう別の仕組みを考えなければダメですね。

 普通に考えれば、コンピュータが壊れれば中の情報も全部なくなりますよね。でもそれが残ってるっていう話なわけでしょ。ということは、コンピュータだったら、別の媒体に入れておく、バックアップをとっておくってことになる。死んでから意識があるってことは、世の中にそういう仕組みがあるってことでしょ。だけど今のところそれは見つかっていないので、前世があるって前提に立つのであればそれがあるってことにして、考えないといけないんじゃないですかね。

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