>  > 殺人にまで発展した振り込め詐欺

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イメージ画像:「Thinkstock」より

 昨年10月に制度が始まったマイナンバー制度。「マイナンバーって何?」「そんなものいらない」という声が多く聞かれる中で、マイナンバーを使おうという人々からも、「1月に申請したのに、個人番号カードが届くのは3月だという。確定申告をマイナンバーカードで電子申告しようと思ってるのに、まじめな国民をなんだと思っているんだ」との怒りの声が漏れている。

 その一方で、活発化しているのがマイナンバーに絡めた詐欺であり、中でもいまだに多いのが振り込め詐欺だ。詐欺は知能犯的なイメージがあり、凶暴性とは無縁と思われがちだが、振り込め詐欺団の内部抗争で殺人にまで至った事件もある。


■架空請求詐欺仲間割れ殺人事件

 清水大志(当時、26歳)は、コンサルタント会社を経営し、BSテレビの番組スポンサーにもなっていたが、その裏では友人たちと詐欺団を結成していた。「社長」の清水の下に「専務」「部長」「課長」と序列があり、「部長」が20名ほどを統括する。それぞれに「ハガキ係」「電話係」「出し子」と役割分担があり、コンサルタント会社経営のノウハウを活かして、機能的に運営されていた。清水の下には、3つ以上の詐欺グループがあったという。

 逮捕後に明らかになったことだが、平成16年秋の1カ月だけで、組織が持っていた90あまりの口座に19都県、350人ほどの被害者から約1億7000万円が振り込まれている。

 詐欺の“収益”の配分は、社長が5割、部長が1割、その下のハガキ係が週20万円などとなっていた。1億7000万円の“収益”があった月は、社長の取り分が8500万円になるのに対し、ハガキ係が手にするのは約80万円となり、2桁もの“格差”がある。

 このような状況に不満を抱いた下部メンバーの飲食店員(当時、25歳)が、中国マフィアと組んで、清水を拉致して現金を奪おうと計画したのが、平成16年8月のことである。同じくメンバーの元建設作業員(当時、22歳)、元不動産会社員(当時、31歳)、元会社員(当時、34歳)も計画に加わった。

しかし約2カ月後、東京都内の事務所に4人が来なくなったのを不審に思った清水に問い詰められ、元建設作業員は計画を白状してしまう。これに激怒した清水が中心となり、3人の部長、渡辺純一(当時、28歳)、伊藤玲雄(当時、31歳)、阿多真也(当時、27歳)が、4人に制裁を加えることを計画する。

 10月13日、清水たちは車の窓ガラスを金属バットで叩き割るなどの手段で、4人を事務所に連れ込んだ。このときに金属バットで殴打、覚醒剤を注射、熱湯をかけるなどの暴行を加えている。

 そして16日未明、熱傷で2人が死亡。さらにその日の夕方、衰弱した2人が鼻と口を粘着テープでふさがれて死亡した。

 清水たちは遺体の処理を、山口系暴力団幹部に1億円の謝礼で依頼。茨城県小川町(現小美玉市)の雑木林のなかにある不法投棄場所に深さ5メートルもの穴が掘られ、袋詰めされた4人の遺体が埋められた。

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