>  > 「ゆきゆきて、神軍」原監督が絶賛「4度も見た」!

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ゆきゆきて、神軍

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深笛義也

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(C)2015 A&E Television Networks, LLC

 麻薬を巡り12万人以上の死者を出している「メキシコ麻薬戦争」。そのまっただ中を撮ったドキュメンタリー映画『カルテル・ランド』は、2015年サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門で最優秀撮影賞と最優秀監督賞をダブル受賞。もっとも危険なドキュメンタリーとして世界で注目されている。そして5月7日、いよいよ日本でも公開される。

「ゆきゆきて神軍」などで知られる日本のドキュメンタリー映画の第一人者である原一男監督も、『カルテル・ランド』に魅せられ4度も見たという。その魅力を語ってもらった。

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中央がホセ・ミレレス。(C)2015 A&E Television Networks, LLC


 メキシコ・ミチョアカン州では、麻薬カルテルの抗争や犯罪が一般市民を巻き込んで犠牲者が出ていた。腐敗しきった政府や警察はあてにならない。家族の命は自分で守るしかない。医師のホセ・ミレレスは、銃を手にして市民たちと自警団を結成する。自警団がギャングや密売人たちを追い詰めていく姿を、マシュー・ハイネマン監督のカメラが活き活きと映し出す。

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原一男監督

原一男監督 「日本でも、状況によっては力に対して力で抵抗するってことが、歴史的にいっぱいあったって思うんですね。今の福島とか水俣とか、日本のあちこちでいろんな問題が起きてますが、こちらが武器を持つしかないって感じがしてならないんですよ。日本人は、暴力に対するアレルギーが強い。武器を持たない歴史が長くなって、武器を持って闘うという精神がどんどん衰退してきたんじゃないかって、最近とみに感じられてならないんですよ。ところが武器っていうのはきれい事で語っちゃいけない。『カルテル・ランド』を見るとそう思うんじゃないですか。日本人の持っている暴力アレルギーは、なんとかせんとあかんと思いますけど、一方で武器は怖いなとも思いますね」

 立ち上がった市民たちの英雄譚だったはずが、その後の意外な展開を『カルテル・ランド』は映し出していく。自警団のメンバーは楽しむかのように容疑者を拷問し、襲撃したカルテルメンバーの家で掠奪。はては、活動資金のためとして、覚醒剤を密造する。失望を感じさせる展開だが、そこにこそ『カルテル・ランド』の面白さはあると、原監督は語る。

「私はもともと戦場カメラマン志望だったんです。だからこういう映画を見ると、俺も若い頃、こういう所に行きたかったんだよって、昔の夢を思い出します」

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