>  > 空飛ぶ魔法の絨毯のメカニズムとは?

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【科学ライターが検証するオカルト!!  空飛ぶ魔法の絨毯は実在するか? 後編】

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■魔法の絨毯のメカニズム

 さて、魔法の絨毯にはどのようなメカニズムがあって、どのように作られたのだろうか? オーストラリアのライター、アザール・アビディ氏によると、13世紀初期にユダヤ人学者アイザック・ベン・シェリラによって書かれた『千夜一夜物語』の写本の文章はすべて解読されている訳ではないが、以下のような描写が含まれていたという。

 まず、空飛ぶ絨毯は通常の絨毯のように織機で紡がれるが、染めの工程だけが異なる。職人たちは山の泉から人々に知られていない特別な粘土を入手した。その粘土は、「ギリシャの油」を沸騰させた大釜の中で「地獄の七番目の輪」よりも高い温度で過熱され、磁石に反発する性質(反磁性)を得た。その粘土を使った染めの工程は、ウールを織機で編む前に行われた(糸の素材は他のものでも良いとされる)。浮揚力は使用する粘土の量に応じて地上数フィートから数百フィートまで開きがあった。また、大人数が乗ると、動きが鈍くなり、高度も上げられなくなるとのことだった。


■ピラミッドは「魔法のパピルス」で運ばれていた?

 以上の情報はまったく信じがたいものであるが、代替科学の研究者からすると極めて興味深いものであった。というのも、古代エジプトにおいて、ピラミッド用の巨石を運ぶ際、「魔法のパピルス」を下に敷き、巨石を浮かせて運んだとする記述をペルシャの歴史家マスウーディーは残しているだけでなく、ロシアの昆虫学者故グレベニコフ博士は浮揚力を有する甲虫の外骨格を利用して、空飛ぶプラットフォームを作り出していたとされ、簡単に荒唐無稽だと切り捨てられないからである(詳細はケイ・ミズモリ著『超不都合な科学的真実』[徳間書店]参照)。

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グレベニコフ博士は甲虫の外骨格の空洞構造効果を利用して空中飛行に成功したとされる

 実際のところ、アビディ氏がもたらしたこの情報をもとに、様々な考察を行った研究家もいる。そして、粘土の中には反磁性力が増大されうるビスマスか、現実に磁気浮上を起こしうる熱分解黒鉛が含まれていたのではないかと推測されたのである。

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永久磁石の上で空中浮揚する熱分解黒鉛


■アビディ氏の記事は本当か?

 アビディ氏の記事には細かく出典が記され、学術論文さながらの緻密さがあったが、いくつか筆者には引っかかるところがあった。一つは、13世紀に記されたとされるシェリラ写本が発見された時期が最近のことであるとほのめかされておきながら、正確な年が書かれておらず、他にその発見について言及する人を見つけられなかったことである。

 二つ目は、絨毯の浮揚力はその編み方には無関係で、使用する粘土に依存するということだった。粘土粒子が絨毯の繊維に入り込む際、個々の粒子の向き及び配列は自ずとランダムになる。粘土粒子がほぼ均質な球形で、それ自体が浮揚力を有するとしたら、垂直方向への動きは説明できても、水平方向への動き、すなわち、操縦には課題が残されてしまうはずである。それに対し、故グレベニコフ博士が発見した甲虫の殻の場合は、向きが存在し、それらを配列することで垂直方向にも水平方向にも操縦が可能で、決して矛盾するものではなかった。他にも気になる記述がいくつかあったが、単にシェリラ写本の中身の問題と言えるのかどうか……。


■インターネットを利用した情報操作

 さて、筆者は代替科学の研究家として、古代人が重力を打ち消す技術を有していた可能性を探り、その検証を行ってきた。これまで、古代人が巨石を空中浮揚させてきたとする数々の伝承に触れてきたが、その多くは音波や振動を利用したものであった。筆者はそんな伝承だけでなく、過去の科学者や発明家が実験において偶然直面した物体浮揚現象や、稀に観察される自然現象などから、共通したある種の法則性を発見した。そして昨年、ついに空中浮揚のメカニズム解明に迫ったと考え、近く、書籍を通じてその公表を予定している。

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超不都合な科学的真実

 筆者が古代の伝承を通じて反重力技術の調査研究を行うにあたり、最も苦労したのが、一つの方法だけが存在する訳ではなかったことである。電気、磁気、密度差、遠心力など、それらの組み合わせによっていくつもの方法が存在し、共通した法則性も複数得られたのである。

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コメント

1:開花神道2016年6月16日 18:23 | 返信

反重力ね…
大昔の人達が熱気球やらで飛んでた程度の話でも、十分浪漫あると思うんだけどな。

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