【六か国語ペラペラ】天才・舛添要一がセックスと前戯について熱く語っていた?過去の著書から読み解く本性とは?

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 舛添要一東京都知事が辞職に追い込まれた。政治資金の支出が「公私混同」だと指摘されるも、法的な問題はないとし、場当たり的な言い訳の数々は、市民の怒りを加速させるのに十分であった。一部のテレビ番組は、舛添氏の実家である北九州市に向かい、生い立ちから、同級生の証言まで取り上げるなど、その扱いはまるで犯罪者のようでもあった。「週刊新潮」(新潮社)の6月23日号の見出しは、“今や都民1300万人の心が一つに! 白々しい言い訳はもう聞き飽きた!さよなら「舛添要一」都知事”と血気盛んだ。

 果たして、舛添氏は一連の報道に伝えられたような、ドケチで非情で権力欲にまみれた人間なのだろうか。彼の著書をひもとき、実際の人間像に迫ってみたい。

 舛添氏は多くの著書を持ちながらも、自身の来歴を語ったものは少ない。ほとんどは、その当時の国際情勢や政治経済を評論家の視点から解説するものだ。舛添氏といえば、1980年代末から『朝まで生テレビ!』や『ビートたけしのTVタックル!』(ともにテレビ朝日系)といったテレビ番組に出演し、舌鋒鋭く日本政府や官僚批判を展開するインテリタレントというイメージが先行する。本業はあくまで国際政治学者なのだろう。

 そんな氏の単著デビュー作は、1982年に光文社の「カッパブックス」から刊行された『日本人とフランス人』である。フランス人の気質の紹介にはじまり、文化、生活、歴史、政治経済、科学技術などフランス文化にまつわるあらゆるトピックが取り上げられている。帯文を竹村健一氏が書き、表紙の見返しには元フランス大使の中山賀博氏の推薦文もある。新人の著書としてはかなりの暑待遇だ。

■いきなりモテ自慢

 冒頭の第一章「日仏、男女関係比較考」で語られるのは、フランス人の恋愛気質である。舛添青年のデート体験や、発売前年に発生した日本人男性によるパリ人肉殺害事件について言及されている。当時は、フランスにある店舗を訪れるも、「当店は人肉を扱っていない」と追い返された日本人もいたようだ。だが、フランス語がペラペラである舛添氏は、初対面のフランス美女とレストランに入り、デザートまでを堪能したという(『日本人とフランス人』p.21)。いきなりのモテ自慢だ。


■下ネタ満載

 また本書ではフランス人のセックス感についてもあけすけに語られている。“これは非常にデリケートな問題だが、もし仮に統計をとったとしたら、セックスを前戯と本戯に分けた場合、日本は一対十くらいの感じで“ぶっつけ本番”が圧倒的に多い。フランスはその反対で三対一、長い人なら五対一、つまり前戯がものすごく長い。いろんなバリエーションを駆使して、相手を歓ばせる努力をする。”(『日本人とフランス人』p.39)といった描写のほかにも、フランス人女性の好きな体位やオーガズムの頻度、婚外セックスについてもデータを引用しながら語られている

 構成にインパクトを持たせるためなのか、著者自身の好みなのかはわからないが、やたら“そっち系”の話題が多い。結婚3回、離婚2回、愛人との間を含めて5名の子どもを持つ、舛添氏の絶倫ぶりも納得だ。

 さらに、1年のうち1カ月のバカンスを取るフランス人の労働観は、集中労働にあり、だらだらと残業を行う日本的な労働観を批判する。“(フランス人は)月曜日から金曜日まで働くと、まったく違った世界に入っていく”(『日本人とフランス人』p.77)と説き、中流以上の人間はほとんどが郊外に別荘を持っていると述べる。批判のやり玉に挙げられた、湯河原の別荘での週末リゾート公務は、フランス式だったのかもしれない。

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