>  >  > ビョークやマドンナも陶酔する美人シュルレアリスト

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【拝啓 澁澤先生、あなたが見たのはどんな夢ですか? ~シュルレアリスム、その後~】――マルキ・ド・サド、そして数多くの幻想芸術……。フランス文学者・澁澤龍彦が残した功績は大きい。没後20年以上たったいま、偉大な先人に敬意を払いつつ、取りこぼした異端について調査を進める――。


 最近、筆者の周囲では(年齢的に当然かもしれないが)結婚が相次いだ。そんなこともあってか、今月は柄にもなく愛について考えることが多かった。シュルレアリスムにおいて愛といえば、まず自動筆記で有名なシュルレアリスト、アンドレ・ブルトンの私小説『狂気の愛』を思い浮かべる読者が多いだろうが、筆者がまず想起するのは、いくつかの絵画作品だ。


■2つの「恋人たち」

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René Magritte: Les Amants 2 (1928) 画像は「cuk.ch」より引用

 まずはベルギーのシュルレアリスト、ルネ・マグリットによる1928年の作品“Les Amants(恋人たち)”。頭部を布で覆った2人が抱擁している絵で、いかにもマグリットらしく、愛の不在をケレン味たっぷりに描いている。

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Remedios Varo: Los Amantes (1963) 画像は「ARTES DE MEXICO」より引用

 つづいて思い浮かぶのが、メキシコのシュルレアリスト、レメディオス・バロによる1963年の作品“Los Amantes(恋人たち)”。こちらは寄り添う2人の頭部が鏡になっている、つまりは相手の不在を意味しているのだろう。

 マグリットの『恋人たち』が1928年。バロの『恋人たち』が1963年。制作年からしても、マグリットがバロに与えた影響は明らかだが、今回はこのレメディオス・バロというシュルレアリストにスポットを当ててみよう。

 ちなみにバロの作品は、後述するように強い物語性を感じさせるため、他ジャンルにも多大な影響を与えた。たとえばアイスランドのシンガー、ビョークが楽曲提供したマドンナの『ベッドタイム・ストーリー』のミュージックビデオにも、“Los Amantes(恋人たち)”で描かれた頭部が鏡のキャラクターが出現している。

Madonna - Bedtime Story 動画は「YouTube」より


■スペインで生まれ、シュルレアリスムに傾倒するまで

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レメディオス・バロ 画像は「eldiario.es」より引用

 レメディオス・バロは1908年、スペインに生まれた。幼少期から絵画を学び、自分のスタイルを模索していたという。そんななか、彼女はパリで流行しはじめていたシュルレアリスムに出会う。そして当時、スペインで結婚生活を送っていたにもかかわらず、シュルレアリスム詩人のバンジャマン・ペレとともにパリへと逃避行。本格的にシュルレアリスム運動に身を投じることになる――と、(その美貌ゆえ当然かもしれないが)スキャンダラスな生涯を送るのだが、それはひとまず置いておいて、次は彼女にまつわる見落とされがちなエピソードを紹介していこう。

コメント

1:匿名2016年7月 4日 02:39 | 返信

こういう作品、アーティストをどんどん紹介してほしいです!

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