>  > ヴァン・ダムも自社商品“ユニバG”に出演ささせた大神源太とは?

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――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!

今回の映画:『ブレイズ・オブ・ザ・サン』

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『YouTube』より

 事件の影響や災害への考慮などで思いがけなく公開中止にされてしまった映像作品が、年月の経過により単館上映・ソフト化・CS放送などで解禁されるケースは多い。しかし、それが詐欺で集めた金で作った作品となると、日の目を見ることは極めて困難である。現在も新手の詐欺による被害は絶えないが、今から14、5年前に世間を騒がせた大神源太の名を覚えている人はいるだろうか?

 ジー・オーグループの総帥・大神源太(当時39歳)及び会社幹部7人が、組織犯罪処罰法違反や詐欺の容疑で逮捕されたのは2002年9月10日のこと。「ジー・オー」とは大神源太のイニシャル「GENTA・OOGAMI」からとったグループ名だ。

 彼らのグループは「ジー・システム」なる集金システムを考案、1996年頃からグループ企業のジー・コスモス・ジャパン株式会社でそのシステムを開始した。

「ジー・システム」は、「投資すれば何倍にもなって戻ってくる」と勧誘して会員を集めた。そのシステムは、通信販売の商品ガイドからお好みの商品を選ばせた後、その広告費を出資させ、該当商品が売れれば、会員に配当金が支払われるというもの。ちなみに年会費36,000円と、商品を選択するたびに2,000円の手数料が必要だった。

 騒動の時に、大神源太が乳首の透けたシースルーメッシュのシャツ(ベルサーチ)を着て、熱心に会員を勧誘する姿をワイドショーで見たことを覚えている読者もいるだろう。その鍛え上げられた肉体に彼は絶対的な自信があるらしく、何かと身体を露出していた(ただし、体格のいいオジサン程度で、腹回りも太かったが)。

 大神源太らは、会員たち1万人から総額330億円を集めた。だが2002年3月に警視庁が出資法違反の容疑で7社あるグループ企業の各社を一斉捜索。するとグループ企業のほとんどはペーパーカンパニーであり、実際には通信販売は行われておらず、商品も存在しないことが判明した。

 2007年7月2日、東京地裁は大神源太に懲役18年の実刑判決を下したが彼は控訴。2010年9月27日、最高裁は大神源太の上告を棄却し、懲役18年の実刑が確定した。

 しかし、集めた巨額の金銭は、いったい何に使われたのだろうか? やたらと大神源太の裸体が目立つカレンダーの製作費に? その制作費は微々たる金額だろう。だが、そのうちの5億円の使い途は判明している。大神自ら企画・製作・脚本・監督・主演したアクション映画『ブレイズ・オブ・ザ・サン(太陽の刀)』の製作費に充てられていたのである。

 彼の逮捕騒動が起きた頃、ニュースやワイドショーなどでこの映画の映像が繰り返し流されたため、覚えている人もいるだろう。白装束に身を包み、頭には鉢巻を巻いた大神源太が二刀流で日本刀を振り回す。強靭な肉体を強調するかのように黒いタンクトップと迷彩ズボンを着用し、屈強な荒くれ者たちを素手の格闘術でバッタバッタとKOしていく。ハリウッド並みにカッコよく拳銃を横に構えて撃つ! 飛び交う凶弾の中を走り抜け、その直後に大爆発! カーアクションもこなす! そしてアジアン美女の画像に「フォール・イン・ラブ」とナレーションが被る。きっとラブシーンもあるのだろう。

『YouTube』より

 まるで映画『ランボー』の主人公のようになりたかったと思われる大神源太は、「世界40カ国で上映し、180億円の興行利益を上げる」と豪語していた。だが、そんな超大作も、自身の逮捕によりお蔵入りし、フィルムも行方不明となっている。

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