「STAP細胞ビジネス」がついに欧米で始まった! 小保方潰しに没頭した日本は巨大マネーもノーベル賞も逃す羽目に?

●ハイデルベルク大学で「修正STAP」が確認される

 今年3月にもうひとつの情報が飛び込んできた。ドイツのハイデルベルク大学の研究グループが、小保方氏と異なる条件下で実験を行ったところ、STAP細胞ができたというのだ。論文タイトルは『Modified STAP conditions facilitate bivalent fate decision between pluripotency and apoptosis in Jurkat T-lymphocytes』である。

 世界中の研究室が小保方方式でSTAP細胞ができるかどうかを検証する中で、ハイデルベルク大学では、用いる細胞の種類と酸の濃度を変えて、さまざまな条件下で実験を行った。

 するとJurkatT細胞という細胞株を本来なら死んでしまうような(小保方論文よりも)高い酸性濃度の液に浸した場合に、有意な数の細胞株が酸処理ストレスを生き延びて万能細胞に変化して生き延びたというのだ。

 ハイデルベルク大学ではこの現象を修正STAP条件と名付けた。つまり厳密に小保方氏の方法ではない修正した条件下ではSTAP現象が確認されたのである。

 ハイデルベルク大学によれば、このような強い酸性のストレスをかけた条件下では多くの細胞が死んでしまう一方で、一部の細胞が多能性を獲得して生き延びるという。つまり生死の危機的な条件下で一部の細胞が万能細胞となる変化を遂げたわけだ。

 同大学では、この現象を「興味深い学問研究のテーマであり、何が細胞の死と多様化の運命を分けているのかを今後研究していきたい」としている。

 さて、話をハーバードの特許に戻すと、このような研究結果が後追いで出てくることを想定して、ハーバードは「それも特許としてはうちの申請範囲ですよ」という主張を準備しているものと思われる。

 実際、ハーバードは理研や早稲田大学が行った小保方氏の不正調査に対して、共同研究部分のノートやデータを提出していない。秘密裏に来るべきSTAP細胞ビジネスの準備に用いているからだろう

 特許が取得できればそれから20年間、STAP細胞を用いた再生医療の莫大な収入はハーバードが一人占めする。一方でSTAP現象を起こす正しいプロトコルを発見した者にはノーベル賞が与えられるだろう。あくまで最初に提唱した小保方氏ではなく、最初に正しい方法を発見した者に対してだ。こうして利益と栄誉はアメリカと欧州の間で、山分けになる結果になりそうだ。
(文=王山覚/グローバルコンサルティングファームに勤務するビジネスウォッチャー)

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