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【ヘルドクター・クラレのググっても出ない毒薬の手帳 第8回、ドクウツギ/後編】

・前編はコチラ

 哀愁漂う、進化の袋小路に陥っている稀代の毒草ドクウツギ

 その実に含まれている毒素は、ネズミゴロシやイチロベゴロシと俗称で呼ばれてきた名に恥じない猛毒で、モノテルペン骨格のラクトン化合物であるピクロトキシンの一種、コリアミルチン、ツチンなどが有毒成分として分離確認されています。


■食べるとどうなるのか?


 さて、では食べるとどうなるのでしょうか?

 子どもであれば数粒、大人でも10粒程度、実を食べるだけでにヴァンダミングアクションできりもみ回転しながら地獄へダイブできる猛毒です。
 
 その食べれらそうな外観からうっかり口にしてしまう気持ちはわかります。

 筆者も実際に味見してみましたが、赤い実は薄い酸味に薄い甘みがあり、確かに食べれそうな味はします。完熟の黒い実は、見た目に反して味は無く、どろりとした無味無臭です。しかも色はブルーベリーのように美しいので、果実酒などにしたくなる気持ちも分かります(実際に果実酒を作って危篤に陥った男性の事例がある)。

SANY0020.JPG
飲んだらおいしそうな色

 ちなみに味見程度でも、口腔内の毛細血管から多少毒が吸収される恐れがあるので、基本的にやめたほうが良いでしょう。(自分が言うのもアレですが(笑))。


■猛毒はどのように体を蝕むか?

 消化器から吸収された毒は即効性があり、半時間ほどで毒性を示します。軽少であれば発汗、腹痛、嘔吐などの中毒症状。重症だと、さらに食道内などに粘性の高い分泌物が大量に分泌されることによる呼吸困難、さらには痙攣を起こします。痙攣中に口腔内を噛むため、血の混ざった泡を吐くという特徴的な毒症状を示します。乾燥状態では毒性は分解するようですが、リキュールなどでの中毒例があるためアルコール溶媒中では比較的毒性が長持ちするようです。

コメント

1:アユミ!2016年8月 9日 20:46 | 返信

赤飯のお飾り(?)にも使われる、南天の毒性について是非レクチャーして頂けないでしょうか?
ウチの庭にも勝手に自生(近畿地域)しており、秋口には美味しそうな赤い実を見つつ、これは食べたらアカンのかと毎年指を咥えて眺めているだけなので、ナニがドウ駄目なのかご教示頂けると有難いです。
今迄記事にして頂いた猛毒の数々から比べると毒素のインパクトとしてはかなり弱い様ですが、逆に非常に身近な毒物(デパートで「赤飯」を買えば付いて来る)と言う意味で興味津津です。

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