「悪魔憑きと精神疾患は違う」 精神科医が語った科学で解明できない4つの症状
宗教、聖職者、神聖なシンボルに対する憎悪と敵意
「悪魔に憑かれている人は、ある種のトランス状態に陥りながら、いきなり宗教に対する激しい憎悪や侮辱を口にします」
博士の活動がアメリカ国内に集中していることからも、ここでいう「宗教」は「キリスト教」のことを指すとみていいだろう。ただし、他の文化圏・宗教圏にみられる「悪魔憑き」の場合には、それぞれの宗教が罵りの対象となると考えられる。
知らない外国語を話す
博士によると、まったく知らない言語であるにも拘らず、その言語に熟達しているかのように完璧に話せることが特徴だそうだ。さらに、乱暴な汚い言葉遣いである場合は、とくに「悪魔憑き」であるケースが考えられるという。
常軌を逸した怪力と空中浮揚
しばしば「エクソシスト」を扱った映画作品でもみられるように、実際に悪魔に憑かれた人も、異常な筋力を発揮することがあるらしい。空中浮揚についても、博士自身は見たことはないそうだが、複数人の同僚が「悪魔祓い」の最中に目撃したと証言していることもあり、その信憑性はかなり高いとみているようだ。
知るはずもない他人の秘密を知っている
博士が最初に「悪魔憑き」を信じるきっかけとなった事件でも触れたとおり、見ず知らずの他人の秘密を知っていることは、“本物”を見分けるうえで大きなポイントとなるだろう。自分を「魔女」だと信じる女性は、博士の母親に関する知られざる事情を話したが、しばしば秘密は、その人にとって隠しておきたい、恥ずべき内容のものであることが多いという。
以上のような現象が、博士が発見した「悪魔憑き」の特徴である。だが、当然のことではあるが、このような超常現象を信じることには、「科学者」として相当のリスクが付きまとう。博士は言う、
「ひとりの精神分析医として、悪魔憑きの可能性を全面的に否定することは合理的なこととは思えませんし、しばしば、そのような否定は希望的なものであって、事実を丹念に精査した結果ではありません」
博士は、あくまで自身が目撃した事実を素直に認めることの方が合理的な態度であると考えているようだ。無批判に肯定するのでも、否定するのでもなく、観察された現象が事実であると認められてゆけば、これら説明の出来ない現象が、解明される日が来るかもしれない。
(編集部)
参考: 「The Washington Post」、「Mysterious Universe」、ほか
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