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福田光睦

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BoNingenホームページより

 結成9年目、近年日本のフェスにも来日する機会も増え、今年の『FUJI ROCK FESTIVAL』にも出演、また、20日に渋谷で、26日に新代田でのライブが決定している。確実に日本の音楽シーンでの存在感が増している『Bo Ningen』はメンバーの4人全員が日本人であることも相まって、一見すれば日本のバンドとして認識されることが多いだろう。一貫して彼らは日本語で歌っているが、どこまでもイギリスのバンドなのだという。彼らの日本で出演する時のクレジットでよく書かれる「Bo Ningen from UK」の文字がその奇異な立ち位置を表わしているだろう。果たして、彼らが立っている「from UK」なるそのステージは、何によって支えられているのか。ボーカリストのTaigenにその存在を説明してもらった。


■パリ同時テロで銃撃された場所から5分の所でフェス

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撮影/菱沼勇夫

――Bo Ningenの活動拠点はロンドンですか?

Taigen「はい、バンドのメンバーはみんなイギリスに住む家がありまして、今はEU離脱とかいろいろ問題がありますけど、アーティストビザで延ばし延ばしやってます。でも実際はあまり長くロンドンに滞在することはなくて、“ロンドンのショーで1年”みたいなことってないんですね。何かしらのフェスティバルなんかは出てますけど、自分たちメインのヘッドラインってのはあまり多くやらないように、“お腹が空くくらい”の期間はあけてやってますし。その隙間にヨーロッパや日本を回ったりしてる感じです。日本は“夏フェスにかかれば”って感じですね。冬はイギリスも含めてヨーロッパが全くライブがなくなるんで、クリスマスから正月、1月くらいまではほとんど仕事がなくなるんで、そこは日本に帰ってきて、香港やシンガポールの夏フェスに出たり、一昨年はオーストラリアが2本続いたりしてましたね。『ビッグデイアウト』って移動型の大きなフェスに出たり、他のメルボルンのフェスに出たり。その夏フェスに合わせて日本で動いたりしてましたね」

――ロンドン以外の活動はどのあたりなのでしょうか?

Taigen「フランスはフェスで行くことが多いですね。パリの同時テロの日も、虐殺のあった『Eagles of Death Metal』の会場とは違ったんですが、同じフェスに出てました。銃撃されたところから5分くらいのところにはいましたね」

――向こうでの『Bo Ningen』のファン層はどのあたりになるのでしょうか?

Taigen「場所によって変わるんですけど、ロンドンのライブは、一番混ざりますね。若い男女、もうちょっと中年も多くてバランスもいい。イギリスのもうちょっと地方に行くと、ロックスな中年オヤジが増えてきますね。あと、地方の方がレコードが売れます」

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撮影/菱沼勇夫

――パッケージ商品は東京も似たような状況だと思いますね。

Taigen「そうですね、地方は音楽好きのおじさんが子供を連れてきて、“二人で革ジャン”みたいなのが多いです。だから日本でライブする時に戸惑うんですよ。僕らは海外にいるのでまだ外国人のお客さんが多い方なんですけど、それでも基本的に若い女性、高校生とか大学生が多いんですね。日本とロンドンではライブハウスに行く層が明らかに違うんですね。日本だとライブハウスに行くのは特別なことだし、音楽が凄い好きっていう層の人が多いじゃないですか。あっちだと居酒屋的な感覚で行ってて、入場料もないことも多い。でもみんなお酒飲むから会場も出演料を出すし、日本にありがちなノルマ(ミュージシャンが最低限のチケット売上額を負うこと)ってこともないんですよね」

――なるほど、では基本的にミュージシャンは「ギャラを貰って出る」という形なんですね。

Taigen「そうですね、ホントに駆け出しのバンドでも2,000~3,000円はギャラを貰えたりします」

 日本のミュージシャン、ライブハウスを取り巻く環境とは違い、ノルマを必死でこなすために自腹を切っている話など、そこにはないという。

Taigen「だから地方でも全然入場料が安いのでウチらのチケットも取ってくれますし、それよりもお酒を飲みに来ることの発展形でそこに音楽があるって感じなんですよね」

――確かに日本のライブハウスは若い女性客やOLが支えているような部分がありますからね。

 Taigenの言う《音楽業界の違い》は、そのシステムだけではない。

Taigen「あと日本ではどうしても下からというか、どうしても“凄いよかったです~”(両手で握手する動き)っていう感じが多いんですけど、向こうだともっとアーティストも客も対等な感じなんですよね。まあ僕は日本の“出待ち”みたいなカルチャーも嫌いじゃないんですけど、対等に接したいというか。僕はプロレスが大好きで、大日本(プロレス。蛍光管デスマッチ等で知られる超ハードコア形の団体)が大好きなんですけど、デスマッチの後で血塗れの選手が破片も付いたままTシャツにサインしているところに凄い影響されていて、僕は出血もしてないですけど、跳んだりはねたりして疲れていても滅茶苦茶走って物販に行ってるんで“凄い早い!”って言われてるんですよね、物販に行くのが」

――どんなウリですか(笑)

Taigen「だから関係者への挨拶とか飛ばしてダッシュで行くんですけど、それは大日本に影響受けてますね」

――(笑)。

Taigen「構えたアーティストで、宗教になっちゃうようなのはイヤで、ちゃんと接して、ヨーロッパのスタイルには近づけたいなと思ってます。ただ、日本のそういうアイドル的なスタイルも嫌いではないので、その両方を近づけたいというか、外国人、日本人、その中でも洋楽しか聴かない人、邦楽しか聴かない人、アングラしか聴かない人、そういうところを混ぜていきたいっていうのはずっと以前から考えていることですね。その辺は外国でやっている日本人アーティストとしての使命じゃないですけど」

 Bo Ningen の使命は、混ぜること。

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