>  >  > 大英博物館所蔵の魔術書『アルス・ノトリア』

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■焚書にされた『聖処女マリアの幻視の書』

『アルス・ノトリア』でもっとも古くに書かれたとされる部分を読破し、実践する者は日々行われる幻視、瞑想、祈りの言葉によって、幾何学、計算、哲学をはじめとする人文科学を身につけることができたり、能弁さや鋭敏な感覚、知恵、完璧な記憶力を授かることができたとされた。だが、中世に多数の写本が流通してからは効果が極端に減少したともいわれているようである。

 14世紀にはモリニーの修道士ヨハネスによって『アルス・ノトリア』の改訂版というべき書物『聖処女マリアの幻視の書』が作られたが、超俗的かつ悪魔的要素が強い異端の書物としてパリで焼却処分されたことが記録に残っている。禁書になるまで出版された『聖処女マリアの幻視の書』は非常に高価だったというが、人智を超えた“存在”に魅せられた人々はなけなしの金をはたいて買い求めたということだ。

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多くの魔術書に登場する悪魔「ブエル(Buer)」 画像は「Wikipedia」より

 17~18世紀頃には訳されて民衆的な書物になっていったが、現代でも仏語で「わけのわからない書物」「判読不能な文字」の比喩で用いられるこれら魔術書だが、起源も内容も多くが謎に包まれたままである。この遠い昔のミステリアスな魔術書を完全読破して力を得られる者がいつか現れるだろうか。
(文=Maria Rosa.S)


参考:「Disclose.tv」、「Ancient Origins」、ほか

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