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【日本奇習紀行シリーズ】 東北地方

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画像は「pixabay」より引用

 園子温監督の映画『冷たい熱帯魚』(2010年)では、平凡そのものな人生を送る零細熱帯魚店経営者・社本(吹越満)が、でんでん演じる豪奢な熱帯魚店のオーナー・村田に、自身の人生を翻弄され尽くす様子が描かれているが、2002年頃から発生し、その後はからずも発覚した『北九州監禁殺人事件』の首謀者・松永太(死刑囚)の言動からもわかるように、この手の事件というものは、昔から、良くも悪くも、ある種のカリスマ性がある人物によって引き起こされているのが通例だ。


「マムシのような目とでも言うんですかね……今でもあの男のことを思い出すと、私は生きた心地がしないんです」


 かつて東北地方のとある寒村を舞台に繰り広げられていたという惨劇の顛末について、そう語りはじめたのは、現在、北関東某所にある特別擁護老人ホームでひっそりと暮らす菅田善三さん(仮名・80)。菅田さんの話によると、今を遡ることおよそ70年前の1940年代半ば、彼の住む集落には、ある日、どこからともなくひょっこりと現れたある一人の男が、やがて村全体を牛耳り、何の根拠もない専横ぶりを発揮していた時期があったという。


「仮に“N”としておきますが、その男、私の記憶では、ある日、何の脈絡もなく現れたんです。“N”はね、最初、乞食同然の薄汚い身なりで、それこそ、今にも行き倒れしそうな雰囲気だったんですがね、村について、すぐさま村の子どもたちを手なずけますとね、これが、あれよあれよという間に、村一番の実力者だった家の娘婿にまでなってしまった。するとどうだろう、こいつが1年も経たないうちに、“国王”みたいになっちゃっいまして。当時はまだ私も子どもでしたから、細かいことはよくわかりませんけどもね、“王”となった“N”に対してね、親たちが絶えずペコペコしてたのを覚えていますよ」


 前出の映画における村田よろしく、もともとの素性が不確かながらも、なぜか村人たちへと取り入り、瞬く間に村の実権を掌握するまでに至ったという、その“N”なる人物。菅田の証言を聞けば、その手練手管は推して知るべしといったところだが、いずれにしかり、彼が“予期せぬ立身出世”を遂げると、それまでの平穏無事な村人たちの生活は一変。まさに“恐怖政治”とも言うべき状況が展開されたという。


「まず“N”は自分に対しては、何人たりとも、一切隠し事をしてはいけないという“掟”をこえさましたから、村に住む人間は、お互いを監視しあって、“N”に密告するようになったんですよ。なにせ毎回密告のたびに小銭をもらえるものでね。それでね、次にあの男がやりだしたのが、税金とは別の年貢とも言うべき金を、毎年、各家ごとに納めることです。本来、そんなのに従う必要はないんですがね、あのあたりじゃ、もともと“N”が婿に入った家が代々庄屋のような役割を果たしていまして、村人はみんな小作人みたいな弱い立場で。だからみんな、それに従うより他なかったんです」

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コメント

1:匿名2016年8月14日 01:09 | 返信

しょうもな〜

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