>  >  > 一瞬のミスで首が180度回転したドライバー

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高田胤臣

※2頁目に衝撃的な画を掲載しています。苦手な方は文章のみご覧ください。

――タイ在住歴15年以上のライターが届ける「タイの悲惨な現場」

 タイは交通事故が非常に多い。運転免許も日本のように教習所に通わなければ取れないというほど難しくはないことから、運転スキルだけでなくマナーやモラルが低いことが原因だ。ただ、バンコクの場合、日中の渋滞は世界的に悪名高いほどで、事故を起こせるほどスピードを出せない。そのため“日中の重大事故”はなかなか起こらないが、夜間や郊外では大きな事故が多発する。今回紹介するのは、そんな状況の中で起こった事故だった。


■なぜ直線で? 屋根から木に激突し、生涯を終える

 タイの交通事故の特徴のひとつに直線で運転を誤るケースが多いことがある。運転技術があまり高くないので、カーブはわりと慎重に運転するが、直線はアクセルを踏みきってしまうような輩が少なくない。そのため、地方では山道の事故はあまり見かけないのに対し、見通しのいい直線で大事故がよく目撃される。

 バンコクの下町であり、日本人男性にはソープランドが連なることで知られるラチャダピセーク通り。この通りこそ常に渋滞が激しいので日中は大きな交通事故は起こらないのだが、裏手は未開発な場所もあり、夜間は時折重大事故が起こる。

 雨も降っておらず、路面状態も良好な深夜2時ごろだった。25歳の若者が5車線もある広い直線道路でハンドル操作を誤ったのか、歩道に車を乗り上げる事故を起こした。ただ、スピードがかなり出ていたのか、歩道の縁石に乗り上げた瞬間、車が跳ね上がってしまい、半回転して立木に屋根から激突した。

 レスキューチームがものの5分で到着したが、車内に取り残された若者を救出するのは困難だった。屋根が完全にひしゃげていたし、いずれにせよ、うつ伏せに横たわっている若者の死亡はすでに確認されていた。

 およそ30分後、レスキューチームの特殊車両が到着し、エアコンプレッサーで作動するカッターで屋根を切った。そうして、レスキュー隊員たちにも死体の全貌が見えてきた。

 うつ伏せで助手席側に投げ出されていた若者は、実は仰向けだった。レスキュー隊員らは顔の向いている方向からうつぶせだと思い込んでいたが、首が180度、ありえない方向に回転してしまっていたのだ。恐らく、シートベルトをしていなかったことから運転席から投げ出され、木の上の方に激突したときか車が地面に墜落したときに首を折ってしまったのだろう。

 バンコクでは医師の元で死亡していないケースにおいては監察医が現場まで来て検死を行う。警察の捜査よりも優先され、監察医が到着するまで警察官も待機しなければならない。しかも、夜勤の監察医はひとりかふたり程度しかいないのか、検死が始まるまでに数時間かかることもある。この事故も過激な結末ではあるがタイではよくあるケースにもかかわらず、事故発生から現場が解散されるまでに結局4時間もかかってしまった。

 シートベルトは身を守るために大切なものであることは間違いないが、果たしてこの若者はシートベルトをしていたら命拾いをしたのだろうか。
(文=高田胤臣)

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