>  > 「預言者説」に言及! 楳図かずおインタビュー【後編】

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■前編はこちら

――今回は、不可思議系ニュースサイト『TOCANA』での取材ということもあり、巷でにわかに囁かれている「楳図かずお予言者説」について伺いたいのですが……。

楳図かずお(以下、楳図) はい(笑)。

――『漂流教室』の環境破壊や災害、『わたしは真悟』の人工知能など、楳図先生の漫画はいつも時代を先取りしていましたよね。

楳図 『わたしは真悟』の人工知能は、僕もビックリしたんですよ!

――自我に目覚めたロボット・真悟が、親であるさとるとまりんを求めてさまよい、最後に残す言葉が「アイ」。これが、人工知能、すなわちAIのことを予言していたんじゃないか? という。

楳図 英語だと「エー・アイ」じゃなきゃいけないので、厳密にはちょっと違うんですけどね。でも、今年の末から来年の頭にかけて『わたしは真悟』がミュージカル化されて上演されるんですが、演出家のフランス人のフィリップ・ドゥクフレさんと話をしたところ、フランス語では「アイ」になるってわかったんですよ。イタリアとかスペインもたしか「アイ」なのかな? 漫画ではさとるとまりんに対する愛情から「アイ」ですけど、真悟にとっては人工知能を示していたんですね。

――あまりにもドンピシャなことが多いので、恐怖漫画とは違う意味でゾクッとくるものがあります。

楳図 うれしいですね。そこを外すと漫画家生活もここまでうまくいってなかったのかな? とも思います。

――さかのぼると1971年に発表された『怪獣ギョー』も。

楳図 そうなんです……。あのときは何も考えず、単純に「面白いかな?」ぐらいの気持ちで描いているんですけどね。

――ここまでくると、本当の意味で「神様なんじゃないか?」って気がしてきますよ!

楳図 いやいや! ごく普通の人間です(笑)。ただ、僕はどっちかというと、世間を堂々と、大手を振って歩くようなタイプじゃなくて、用心しながら、周りの状況を確かめながら、注意深く生きているんです。

――そういった危険察知能力みたいなものが、後々ピタッとハマってきたということでしょうか?

楳図 そうですねぇ。僕は山の中で住んでいたんですが、用心しながら生きてきたというのは子供のころからずーっと変わらないんです。

――楳図先生は「危険だから乗り物に乗らない」という生活を続けているようですが、それは今も変わらず続けているんですか?

楳図 そうですね! 電車には乗るけど、それ以外の乗り物にはほとんど乗らないです。すぐ酔っちゃうんですね。あと、僕は匂いにも敏感なんです。エレベーターに入ったら、知り合いのZさんが乗っていたとすぐにわかるんですよ。香水つけているから。

――それはもはや特殊能力といってもいいぐらいの嗅覚ですよ!

楳図 車がダメな理由もそこなんですよね。ガソリンも、タイヤのゴムの匂いもダメなんです。以前、北海道に行った時に地下鉄に乗ったんですけど、なんか揺れ方が変だな? 酔うかもな? と思っていたら、札幌の地下鉄の車両はゴムタイヤをつけて走っていたんですよ。

――楳図先生の漫画は五感を刺激する漫画だと思っていたんですが、その理由がたった今ハッキリしました! 楳図先生の異常に発達した感覚がそうさせているんですね!

楳図 ありがとうございます!! 漫画って、どうしても匂いとか人物の細かい仕草なんかが表現できないものだから、そう言われるとうれしいですねぇ。

――そんな敏感なアンテナを持っている楳図先生が、今気になっていることはありますか?

楳図 やっぱり食事ですね。1週間の中で同じ食べ物は繰り返さないとか、いろいろと気をつけています。最近は去年からちょっと腸の調子がよくないので、腸に関する本をたくさん買ってきて読んだんです。その結果、小麦粉の中に含まれているグルテンというものがあまり摂りすぎるとよくないということが判明しまして、今年からグルテン・フリーの生活を心がけているんですよ。

――恥ずかしながら生まれて初めて聞いた単語です……。

楳図 最近は自然食品なんかが売っているお店でも、「グルテン・フリー」とか書いてあって、けっこう浸透してきているんですよね。グルテンは腸の中で分解や吸収を邪魔するし、ずーっと摂っていると脳に信号を送る伝達分子を出さなくなってしまって、認知症になったりもするらしいです。普通に摂取しているぶんには問題ないだろうけど、あまり重なるとよくないみたいですね。

――きっと数年後にはみんなが普通に知っているぐらいの大ブームが来てそうですね……。

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